熱い空気は上昇し、冷たい空気は下降する。だから、夏は天井近くに設置したエアコンで冷房し、
冬は床下近くに設置したエアコンで暖房する。
たったそれだけのことで家中が快適室温に保てるのは、断熱性能の高さと、
緻密な計算によって空気を巧みに動かす技術。つまり熱と空気の動きをデザインすること。
もちろん光熱費は大幅に削減できます。
熱容量の大きな屋根断熱と置屋根によって、夏の日差しをシャットアウト。温度差と卓越風による気圧差で、屋根下の熱い空気を棟上の排気口から排気します。
床下の設置する壁掛けエアコン。テレビカウンターの下などに設置します。リターン経路とフィルターのメンテナンスができる位置に。
これまでの日本の住宅は夏の暑さを考えた家づくりをされてきました。また、徒然草第55段においても「家の作りやうは、夏をむねとすべし」とうたわれています。これは、服は脱ぐには限界があるが、着るのは限界はない・・・という発想からきた考え方だと推測されます。しかし、夏のランニングコストと冬のランニングコストを考えた場合、圧倒的に冬のランニングコストが多くなります。また、断熱の良い暖かい家は、夏も涼しくなります。そう考えると、「家の作りやうは、冬をむねとすべし」となるのが正しい家づくりとなると考えられます。冬の寒さを基本に、夏涼しい室内環境を作ることは、正しい家づくりの基本だと考えます。
各部屋にエアコンを設置し、個別空調をする方がランニングコストは安いと考えられがちですが、実はそうなりません。また、エアコンの寿命は10年と言われます。仮に5台付いていれば、買替するお金も高額になります(メンテナンスコスト)。そう考えますと、エアコン1台で家中をまんべんなく空調できる家が、ランニングコスト・メンテナンスコスト的にも良いと考えられます。健康に良い事は当然ですが、湿度のコントロールも出来ますので、物も腐りにくくなる効果もあります。
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