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 | 2024.02.05

簡単にできる防音工事を解説します

今回は防音工事について解説します。

みなさんは防音工事というのは聞いたことがあると思います。しかし実は「防音工事」という工事はないそうです。

遮音というのは音を遮ることで、吸音というのは音を吸うことですが、この遮音と吸音をやることで防音という名前になるような感じだそうです。吸音工事・遮音工事というものはそれぞれあるんですが、これらを総称して防音工事と言うそうです。

遮音というのは、さっき言った通り音を遮る・反射するというイメージで、吸音は音を吸い込むイメージです。例えばセルロースファイバー・ウッドファイバーなど、天然系のものだと吸音するから、オーディオルームにセルロースファイバーをパンパンに詰めると防音効果があると言われています。正確には、防音効果というより吸音効果があるという方がいいかもしれません。

遮音というのは、例えば高気密住宅を作ると音が反射してしまって耳につくとかいう話を聞いたことがあると思いますが、あれが遮音です。

発泡スチロールは音を通過しづらいから、音がキンキンなるような感じです。高気密住宅を作ったら家の中が反響して気持ち悪い、という質問がたまにありますが、私の感覚だとそんなこともないかなと思います。

ただ、昔ながらの家で隙間だらけだったりすると、音が常に透過した状態なので、その分外の音も聞こえます。気密性能を高くすると、透過しない分音が反射するような感じがしますが、慣れると思います。それよりも、外の音が聞こえない方が私はいいと思います。昔の家は、外の蛙の鳴き声も聞こえるような感じでしたが、今の気密・断熱性能が高い家では、雨が降っていてもわからないぐらい静かです。

話を戻します。遮音と吸音を総称して防音工事というのが正しい理屈です。私のFacebook・Xを見ていただいている方はわかると思いますが、現在群馬県の玉村町で作らせてもらっている大きな平屋で、遮音工事をやっています。

その方法が、グリーングルーという製品を使う方法です。私も前々から知ってはいたのですが、アメリカかどこかで開発されたもので、10年以上前からあるみたいです。緑色の半液体で、スライム・ゼリーみたいな感じで、コーキングよりもゴムっぽい感じのものです。

それを、壁に貼るプラスターボードの間に塗って、ペチャッと潰してグリーングルーの膜を作ると、音を振動させない効果があるらしいです。なおかつ、プラスターボードを2枚貼ることで遮音する効果もあります。さらに壁の中にグラスウールを入れると、そこでまた吸音するんだと思います。

つまり、プラスターボードを2枚貼って音を通過させないようにしながら、粘性体のグリーングルーが音を振動させないようにする。それでも少し通過したものは、壁の中に入っている断熱材で吸音するという効果だと、勝手に思っています。

図で描いてみます。壁があって、その両側にプラスターボードが2枚あって、中にはグラスウール・断熱材を入れます。メーカーさんの実験では24Kのグラスウールを使っていて、そこそこ密度の高いものです。当然この密度が高くなれば、吸音もしていくと思います。

プラスターボードは壁用のボートで、2枚のボードの間にグリーングルーという製品を挟み込みます。1枚目のプラスターボードを貼ってから、2枚目のプラスターボードを貼る時にグリーングルーを塗って、ペタンとサンドイッチにしてビスを止めます。グリーングルーは、最初のうちは粘性体ですが、1〜2ヶ月するとだんだん固まってくるそうです。ただ、固まると言ってもガチガチになる感じではないそうです。

メーカーさんの実験によると、この状態でそこそこの防音効果が出るそうです。おそらく、これをさらに貼ってグリーングルーをやっていけば、防音効果も高くなるんだと思います。しかし当然コストもかかります。一番の問題は、壁厚が出てきてしまうことです。

例えば廊下が狭くなってしまったり、一番気になるのはドアの枠です。ドアには枠があって、ある程度出る寸法が決まっています。これが、グリーングルーをどんどん貼っていくと、ドアの枠がどんどん中に入ってしまうから、最終的にはそこに化粧の枠をつけたりしないと、凹んだドアになってしまいます。

ちなみにプラスターボードは、音を発生させる部屋側も、音を発生しない廊下や別の部屋側も、それぞれ2枚貼りします。壁厚が105mmあって、プラスターボードが両側に25mmずつあるので、トータルで155mmの壁厚になり、そこそこの太さです。この壁につくドアの枠が出ていないと、収まり的におかしくなってしまいます。

貼り方によってどのくらい効果が違うのかはさっき言いましたが、ここで面白いことがあります。簡易的な方法では、セルロースファイバーやグラスウールを壁の中に入れて吸音することで防音工事になるという風な感覚が我々にもありました。おそらく住宅会社さんの中にも、簡易防音としてグラスウールを壁の中に厚めに入れればいいという方もいます。

しかしその方法よりも、グリーングルーを塗った方が防音性能は高いそうです。これは案外驚くと思います。あくまでもメーカーさんの実験データですが、JISの方法に準拠して測定しているので嘘偽りはないと思います。

実験では、プラスターボードを2枚貼った状態の4種類の壁を比べています。1番は壁にプラスターボードを2枚貼って、2番はそれにグラスウールを入れた状態です。3番は、壁にプラスターボードを2枚貼って、グラスウールはありません。ただ、プラスターボードの間にグリーングルーが入っています。4番は、2番と3番を足したもので、プラスターボードが2枚貼ってあって、グリーングルーが塗ってあって、中にはグラスウールが入っている状態です。

誰が考えても、4番が一番すごくて、1番が一番ダメかなと思うと思います。2番と3番は、何となく今までの感覚だと、プラスターボードを貼っただけで中がスカスカなら、グラスウールをパンパンに詰めた方がいいだろうと思うはずです。

専門的に言うと、1番がD-25、2番がD-30相当、3番はD-40相当、4番がD-50相当というそうです。具体的には、D-25は部屋の中で話している声が廊下に筒抜けという感じ、D-30は声が何となくわかる感じ、D-40はかすかに聞こえる感じ、D-50は聞こえないと言われるそうです。

デシベル(dB)で言うと、D-25だと-38dB、D-30だと-46dB、D-40だと-48dBで、D-50だと-56dBです。

当社が今施工しているのは、D-50です。わかりやすいイメージで言うと、高級ホテルみたいな感じです。高級ホテルは、隣の部屋でテレビをつけていても、会話をしても聞こえないと思います。あれが大体D-50なんだそうです。

施工コストについては、当然D-25が一番安いです。D-30とD-40とでは、私はおそらくD-40の方が安いのではないかと思います。D-30はグラスウールのお金がかかるけど、D-40はグリーングルーを買ってきて大工さんに渡して、手間賃を何万円か払うから塗ってと言えば、塗ってくれるんじゃないかと思います。

あとは、当然部屋の大きさにもよりますが、壁と天井を全て塗っていきます。今回当社の場合は、壁は両側から二重にしましたが、天井は片方向から二重にしただけで、屋根裏側からは塞いでいません。床についても何もしていません。それでどうなるかは、最終的に家が完成した後に測定をします。

また、効果は部屋の配置にもよると思います。音楽ルームみたいな部屋を作る場合は、他の居室と隔離する方が良いです。例えば他の居室との間に洗面・脱衣所・お風呂などを挟んでいくと、音の伝わり方が違います。

天井についても、隔離をしていて、軒ゼロぺったんこじゃないような屋根である程度の空間があって、隣の部屋との間に界壁があれば、余計に音が突き抜けにくくなると思います。そういう条件にもよります。

今回は、壁はがっちりやって、ドアも防音ドアにして、天井は片側からグリーングルーをやって、床は特に何もやらない状態です。この状態で測定をしてみます。自前のBOSEのミニコンサート用のスピーカーが2つあるので、それを持っていって、部屋の中・廊下側でどのくらい音が軽減されるか、確認したいと思います。

また、メルマガでも紹介しましたが、家の外は実際のところ漏れていません。断熱をして気密を取って、通気層を取って、その外に外壁があるから、すごく厚さがあります。特に当社の場合は、壁の断熱材のグラスウールは36Kを使っていますから、ほとんど音は聞こえません。

しかし、窓からは音が漏れてしまうので、窓はなるべく小さくする方がいいですし、ペアガラスよりもトリプルガラスの方がいいです。ただ、LIXILさんのトリプルガラスは真ん中のガラスが薄めなのでいいですが、真ん中のガラスが厚いと反響・共鳴してしまうそうです。

一番いいのは、窓をなるべく小さくして音を抜けにくくすることだと思います。そしてガラスの問題は、ペアよりもトリプルの方がいいです。あとは、窓からの音の抑制効果としては、内側にもハニカムブラインドを作ります。ハニカムブランドには空気層があるので、これでも減衰されるんじゃないかと思っています。

ちょっと面白いので、測定してみたいと思っています。また、今度群馬県伊勢崎市で施工する家でも同じように防音工事をやる予定です。そこでも測定してみたいと思います。

よりよいものを作っていきたいし、今後そういうご要望があればよりブラッシュアップしていきたいと思っています。ご興味のある方は、ぜひメルマガを登録してみてください。