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ホーム > ブログ > YouTube > 外壁材を断熱材と言ってはいけない
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 | 2020.03.10

外壁材を断熱材と言ってはいけない

今回は断絶材を切り口に
とある外壁材について
解説をします。

断熱材というのは
断熱性能を表す数値が
0.05以下の物を指します。

(詳細は動画を観てくださいね)

まず0.016という数値。
これはアルゴンガスです。

ペアガラスサッシに
入っている高性能ガスです。

0.02は空気です。
0.038はグラスウール。
105mmの16K換算です。

0.15は多少バラつきますが、
木材、木です。

0.17が、
とある外壁材なんですよ。
これも多少バラつきは
あります。

236はアルミです。
恐ろしく差があります。

私がよく、アルミサッシは
使わない方がいい。使うと
断熱性能に影響しますよと
言う理由がわかりますよね。

やっぱりこんなに熱を
伝えやすいものを窓に使う
というのはよろしくない
ですよね。

ガラスも熱伝導率が
高いので良くないですが、
窓ガラスがないと
日射取得ができなかったり
暗くなったりします。

それをカバーするために
ペアガラスが生まれて、
中にアルゴンガスや
空気を入れて熱の伝達を防ぐ
というのがペアガラスの
理屈です。

なので物事には必ず
こういう数値の基に
理屈があります。

話を戻します。

ある住宅会社さんの
ホームページを見ると、
とある外壁材を使えば
家の室内環境が良くなる、
暖かくなる、みたいな
表現をされています。

こんなに厚みがあって
暖かいんです、みたいな
謳い文句です。

「木材と変わらない暖かさ」
みたいな感じ。

確かに
0.15は木、0.17は外壁材、
であれば変わらない暖かさに
なりますよね。

ただここでおかしいのが、
断熱材は0.05以下という
括りの中で言うとそもそも
木材は断熱材になりません。

その木材と比較するのが
まずおかしいわけです。

グラスウールと
比較するならわかります。

それからもう一つ。

必ず今の家は
外壁材の下に通気層、
空気が通るようになって
います。

なぜこの通気層が
必要なのかは他の動画でも
解説しました。

「30年もたない家」のつくり方

壁の中に湿気が入った時に、
湿気を上手く通して
壁体内結露しないように
しましょうという話です。

家の耐久性を良くする
ために通気層が必ず必要
なので、ほとんどの会社が
作っていると思います。

なので通気層があると、
仮に外壁材がものすごい
断熱性能があったとしても
室内環境に及ぼすことは
ありません。

例えば
厚いジャンパーを着て
下から扇風機を当てたら、
多少は違うかもしれませんが
効力はかなり落ちますよね。

ましてやそのジャンパーが
断熱材として思えないような
ものだとしたら全く効果は
ないですよね。

このように二方向から
見てもおかしいですが、
この外壁を使っている
会社さんは室内環境が
良くなるというようなことを
言われています。

あえて商品名は出しませんが
こういうことをする
住宅会社さんは多いです。

理屈は見せずにお客さんが
想像しやすいところ、
木は暖かいみたいなことですね。

こういうところで
いかにも良いように表現する
ということをされています。

おそらくですが、
何とかして販売したいから
広報の方が一生懸命に
頭を捻ってやるのでしょう。

こういうのは
消費者の方のためには
全くなってないと思います。

こういうことを私が言うと、
変な話ですけど中には
批判と捉える方も
実際はいらっしゃいます。

同じことを言っても
言わなくても難しいのは、
こういうことを言うと
悪口と捉える人もいれば
それは確かにそうだと、
考えられる方もいます。

これは別に
どちらでも良いです。

批判と捉えても良いし、
そういう事実を知る
ということを最終的には
皆さんがジャッジすれば
良いと思います。

ただ残念ながら
こういうことを批判と
捉えていたら、良い家や
ちゃんとした家づくりは
難しいんじゃないかな
という風には感じます。

いずれにしても、
こういうのが
ものすごく多いです。

中小工務店はここまで
頭は使いませんけど、
大きな会社はこういうのが
やっぱり多いですね。

なのでくれぐれも
お気をつけてください。