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ホーム > ブログ > YouTube > 付加断熱を行うと何が良いのか?
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 | 2021.06.20

付加断熱を行うと何が良いのか?

今回は付加断熱について
解説をします。

一般の家には断熱材が
入っていますが、
それに対してさらに
付け加えるのが付加断熱です。

その付け加える方法は、
家の外側に付け加える方法もあれば
家の内側に付け加える方法もあります。

家は屋根か天井に
断熱が入っていますし、
床断熱なら床に断熱材が
入っています。

このときに付加断熱は
どこに加えるのかと言うと、
外付加なら外側、
内付加なら内側です。

付加断熱の何が良いかと言うと、
断熱材が厚くなりますから、
それだけ断熱性能が上がる
ということです。

断熱性能が上がれば、
外からの熱の影響を
受けにくくなります。

例えば冬であれば
寒くなりにくくなるというか、
少ない熱で家の中が暖まると
思った方がいいかもしれません。

よく断熱材を厚くすると
家が暖かくなるとか
家が涼しくなるという
イメージがあると思います。

でもそれは違います。

例えば人間は、
体温が36℃ぐらいあります。

体内に熱源があるので、
厚いオーバーを着ることで
この熱源を出さないというのが
断熱と同じ意味になります。

なので家に誰も住んでいない
状態であれば熱源はありません。

人が住めば人が熱源になるし、
家電も熱源になります。

この熱を外に出しにくくすれば、
極端な話をすると超高断熱住宅なら
それだけで家の中が暖まります。

もちろん恐ろしくコストが
かかってきますが。

そこまで断熱性能を高めて
少ないエネルギーで過ごす方が
割安なのか、エアコンを
付けた方が安いのかは
そのときの計算になります。

冷房も全く同じで、
断熱材を厚くしていけば
家の中が暑くなりにくくなる
感じがしますよね。

でも窓が付いているので、
窓から入る日射の熱エネルギーが
入ってきます。

なので付加断熱だけで
家が涼しくなることは
難しいです。

逆説として言えば、
夏はマイナスになります。

結局は、
エアコンが必要になるわけです。

いずれにしても、
付加断熱で断熱を良くすれば
少ないエネルギーで家の中が
快適になるのは事実です。

ただその分、
コストは確実にアップします。

たまにお客さんから
どのくらいアップするんですか?
と聞かれますが、
これが難しいんですよ。

どこまでの付加断熱を
するかによってコストも
違いますし、付加断熱の
方法によっても違います。

ざっくり言うと、
手間が掛かってもいいから
安い材料を使うという方法も
あります。

一方で、手間は掛からず
簡単にできるけど、
材料はすごく高いのもあります。

どちらを選ぶかは
その住宅会社さんの考え方もあるし、
建てる場所の施工性もあります。

例えば首都圏の狭い場所で
手間が掛かる付加断熱をやるのは
スペースが狭かったりして
キツかったりします。

そうなるとなるべく手間をかけずに
薄くても高断熱の材料を使った方が
いいんじゃないかとなります。

あとは内付加か外付加かですが、
断熱材の厚さが同じだとすれば、
外付加の方が良いと思います。

家には柱がありますが、
この柱が木の場合もあれば
鉄骨やRCの場合もあります。

熱橋と言いますが、
柱や梁に出入りする熱の量は、
意外に馬鹿になりません。

木の熱の出入りする量を1とすると、
RCで約7倍、RCで約400倍の
差が出ます。

つまり鉄骨住宅で壁断熱だけだと、
かなりキツイです。

鉄骨住宅を作る場合は
外側に付加をして熱が出入りする
量を減らさないといけません。

鉄骨住宅は付加までして
すごいというわけではなく、
そうしないといけないということです。

ここまでお話をして
みなさんもご理解くださったと
思います。

最後に私も付加断熱というのは
良い工法だと思いますし、
私自身も多くはないですが、
付加断熱を採用することも
あります。

当社は床下エアコンや
小屋裏エアコン1台で
家の中を快適にすることを
基本としています。

当社は群馬県の太田市に
ありますが、寒い地域や
家が大きいケースがあります。

もっと言うと外壁面積が大きくて
熱の損失が大きいので、
エアコン1台で家中がまんべんなく
冷やしたり暖めたりするためには
断熱を付加しないと同じ体感には
ならないことがあります。

もしろん付加断熱で埋める方法も
あればエアコン2台を付ける
方法もあります。

どちらにするかは
お客さんの選択になりますが、
付加断熱をして機械はなるべく
少なくするというのが
家づくりの基本という気もします。

地域的に付加断熱でなくても…
というところでも、付加断熱を
勧める住宅会社さんもいらっしゃる
ようですが、本当に必要かどうかは
ちゃんと確認した方がいいと思います。

付加断熱をすることが
悪いわけではありませんが、
付加しないと寒くなるとか
暑くなると考えておられる方が
多い気がします。

付加断熱をして確かに
ものすごく良い性能の家に
なったとします。

でもそこに費用がかかって、
外壁はサイディングになったり、
床がフローリングになったり、
間取りも凝ったことができずに
普通の家になってしまって、
極端な話15年経って
サイディングの塗り替えが
発生した瞬間に100万円以上が
かかってしまったとなると、
どちらが得なんだって話に
なったりします。

これも選択の自由ですが、
私が一番良くないと思うのは、
一方的な所から見て決めた後に
「あれ?」って思っちゃうのは
ちょっと残念だなって気がします。

どうかお気を付けいただければと
思います。