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性能
 | 2020.11.15

オール樹脂サッシを使わない理由は何か?

まだ、オール樹脂サッシを使わない理由を淡々と説明(イイワケ?)する住宅会社が多いようです。

これは中小工務店のみならず、大手ハウスメーカーも同様です。

その説明も様々です。

最近では、この説明も巧妙化してきているように感じます。

ここで、下田島モデルハウスにお越し頂いお客さんから教えて貰って説明(イイワケ?)やYOUTUBEの書き込みをまとめて見ました。

また、その説明について、私の解説を加えて見ました。

1.この地域では必要ありません。オール樹脂サッシはオーバースペックです。

国が定める最低基準で家づくりを行っていますという意味になります。
また、結露をするのは仕方がありませんと言う説明とも言えます。
その一方で、「夏涼しくて冬暖かくて、ランニングコストも掛からず、結露もしない健康的な家を作っています。」と説明していたら、
ツジツマが合わない事になります。

2.プラスチックなので、強度が低いです。なので、曲がってしまいます。なので、あえてアルミ樹脂サッシを使っているのです。

ポリバケツだと勘違いしているのかも知れません。
樹脂サッシで使用している材料はポリバケツとは違い、PVCです。
因みに、以前にとあるサッシメーカーさんがポリバケツを見せながら、暗にYKKの樹脂サッシの批判をした事は業界では有名な話です。
この説明を信じている住宅会社の方かも知れません。

3.火事になると溶けしまいます。

樹脂なので火にかければ溶けます。
しかし、火事の時に問題になるのは樹脂の枠ではなくガラス部分なのです。
普通に考えればガラスの方が大きいのですから解るはずです。
要するに、火災に関して言えば、枠よりもガラスが重要になります。
因みに、樹脂枠にも難燃処理を行っていますので、なかなか燃えません。
本質が解らない方の説明に聞こえます。

4.重いので傾いてしまいます。

剛性と共に気密を高めるためには重くする必要があります。
また、ぺにゃぺにゃで軽いアルミ樹脂サッシと同じ骨組みの部分に、剛性と気密を高めた思いオール樹脂サッシを付ければ傾く可能性は
あります。
ですので、そのまま設置する方がいるとしたら問題ですね。

5.重いので簡単に開けられません。小さなお子さんや高齢者がいる家庭には合いません。

軽くて開けやすいけれど、隙間が開いて寒くなってしまい、埃や花粉も入り、結露をしてしまうアルミ樹脂の方が良いと言っているのかも知れません。

6.アルミ樹脂サッシでも、オール樹脂サッシと同じ性能の物があります。

ガラスの面積を大きくして、数値を稼ぐサッシもあれば、サッシ全体の性能を上げるサッシの違いとも言えます。
ガラスの面積を大きくして数値を上げても、枠はアルミのままなので、枠の部分で結露してしまう可能性は高いです。
また気密性能が上がりづらい傾向もあります。
ここもカタログ上の一部の数値だけで比較している方の、典型的な説明と言えます。

7.実はドイツの窓は樹脂でなくアルミが多くなっているのです!

完全に勘違いです。
ドイツのサッシ本体は樹脂か木製です。

その外側にアルミをカバーして劣化を防ぐことを行っています。
本来は、こちらが理想なのですが、国内では見当たりません。
恐らく、物凄く効果になりますが。

8.樹脂(プラスチック)は紫外線に弱いので、色褪せします。

おっしゃる通りで色褪せします。
でも、アルミでも色褪せします。
詳しくは、下の9.と一緒に解説します。

9.ドイツは紫外線が弱いですが、日本は紫外線が強いので、同じ条件にはならないので劣化が早くなります。

おっしゃる通りです。
ドイツの方が日本に比べて紫外線が弱いのは事実です。
なので、メーカーさんでは日本の紫外線の300倍の強度で、4000時間の照射実験を行い、30年位は耐久性に問題がないとの結果が出ています。

10.金額の割にメリットがありません。

何のメリットを考えているのか?が解りません。
確かに、オール樹脂サッシを付けても、自動で食器を洗ってくれる訳でもないです。
この辺りは、家づくりに求める物の違いなので、良いとか悪いとかではないかと感じます。

如何でしょうか?

なかなか面白い説明だと感じる方も多いかも知れませんね。

追伸です

そうは言っても、トリプルガラスのオール樹脂サッシを使っているから、それだけで住み心地も良くてランニングコストの掛かりづらい家になる訳でもありません。

オール樹脂サッシを過信しないようにしましょう。
※こちらの動画が参考になります