今回は、私が配信したメルマガに対する感想をご紹介します。
1つ目の感想です。
「お世話になります。フランチャイズ加盟工務店に注文住宅を頼むと問題になることがあるという話について思うことが。
実は同じく多数のフランチャイズに加盟している工務店(更に新住協やPHJにも入っている)さんの現場見学をした際に、構造計算もしているのに、何か見慣れない柱頭柱脚金物を使用しているのがとても気になったのを覚えています。
恐らく今思えば、いろは、のいに相当する金物だったのだと思います。構造計算で、い、で賄えるからい、を付けたのでしょうが、自分が見た限り、最低でもその1ランク上の金物を使う工務店が多かったように思います。
何が言いたいかというと、言われた通りにやることに慣れすぎて、それ以外はできなくなってしまうのではないかなと思います。同じように◯◯の結果を妄信しすぎて、日射制御の概念を取り入れられず、日射遮蔽に寄った設計になってしまうことなども似たケースかなと思います。」
フランチャイズに加盟している工務店さんは、商品開発、家の売り方、宣伝手法について指導してもらえるというメリットがあるのも事実です。私は入ったことはないですが、それを盗むためにフランチャイズに何年間か入って、ある程度経ったら脱退をするという感じで上手く活用している住宅会社さんもあります。お金はかかりますが、ゼロから自分で全てを考えるよりは時間も短縮できていいと思います。
ただ、フランチャイズに入って、そこにガッチリと染まってしまって、疑うこともなく家づくりをしてしまうのはどうかと思います。間違ったことをやっているわけじゃないですが、「それはどうなのかな?」ということを何の悪気もなくやってしまっている工務店さんもあるのが事実です。
建売住宅会社さんなのに注文住宅も作るというところもありますが、私はそういうところに対してすごく違和感があります。建売住宅を建てている職人さんや現場監督の管理の仕方は、注文住宅とは全く違うので、建売住宅の感覚で注文住宅を受けてしまうと「あれ?」と思うようなことが起こります。有名どころの会社でも、そういうことは案外やっています。
建売住宅の現場に、現場監督はほぼ来ません。このモデルハウスの周りにも建売住宅が建っていますが、最初と最後だけ来るかなという感じでした。基礎のコンクリートを打っている時にも、上棟の時にも見かけなかったし、鉄筋を組んでいる時にも見かけませんでした。位置決めの時と、完成検査の時に来ていたぐらいで、普段は見ている暇もないんでしょうね。
その状態で注文住宅を建てるというのは怖いです。まだ建売で、職人さんが同じものを作っていく方が、慣れている分マシだと思います。当社も毎回同じ職人さんが作りますが、人間なので凡ミスはありますし、意図が上手く伝わらないこともあります。ただ毎回注文が変わるわけなので、その度に現場監督も私も現場に行って見るし、おかしなことがあったら潰します。そうじゃないと注文住宅はできません。
構造計算は1つの手法として、やらないよりはやった方がいいですが、それがベストかどうかは正直わかりません。また、使うソフトによって結果が変わることもあります。プログラムの組み方によるんでしょうね。この方の言っている、◯◯の計算ソフトも触ることはありますが、率直に言ってそれを信用する気はありません。餅は餅屋なので、当社では構造に詳しいプロの専門家に計算してもらって、それを元にプレカットをしています。
社内で◯◯を使って全部やるのは、コスト削減にもなっていいんでしょうけど、私はちょっとどうかなと思うところもあります。ソフトの癖を読んで上手く使う人もいますが、そんな難しいことをするんだったら、そういうものも使いつつ、測定してデータを集めて、客観的な理屈と共に、自分の経験と勘を磨いていく方がいいんじゃないかと思います。
2つ目の感想です。
「こんにちは。YouTubeではたまにコメントさせていただいてましたが、メルマガは初めてコメントを送らせていただきます。前にYouTubeのコメントで一条工務店(もう隠しません笑)のハグミーで家を建てて、夏の日射がそこそこ暑いです!と相談した者です。一冬越しまして、この冬は日射のおかげで晴れている日の日中は無暖房で過ごせ過去一快適な冬となりました。今年の夏はしっかりアウターシェードを付けます!
さて、住宅展示場でハウスメーカーの思う壺になるという話ですが、一条工務店では実際に一条工務店で建てた人の家に、これから家を建てようとしている施主さんを連れてくる入居宅訪問というイベントがあります。我が家は一条工務店の売りでもある床暖房を採用していない家です。(床暖房なしの一条工務店の家は全体の1割程度だと聞きます)そのため珍しいのか入居宅訪問に来ていただく方がおられます。
入居宅訪問では、来られた方には本音を言うようにしてます。一条工務店の営業さんがいるので大っぴらな批判ではなくデメリットというふうに前置きはしていますが笑 一条工務店は機械系の設備が多く、特に床暖房は専用の機器を付けるためランニングコストがかかること、無垢床には出来ないので夏は床がペタペタすること、展示場よりも色んな入居宅に行って施主さんの本音を聞いたほうが良いこと。などを伝えてます。
我が家に来られた方とお話しすると各ハウスメーカーのメリットより、デメリットを理解していない方が圧倒的に多いです。デメリットを許容できるのか、どれだけランニングコストが上がるのかをしっかり考えて家作りをしてくださいと言うようにしています。また、家作りの勉強に役立つ内容がわかりやすいですよと付け加えて、小暮先生のYouTubeと松尾先生のYouTubeも一緒に宣伝しています。こんなことをしてるのに一条工務店の営業さんが私の家に入居宅訪問の方をお連れしてくるので、一条工務店は懐が深いなと感心しています笑
建てる前は夢ばかり見て、建ってから現実を知るということにはならないよう、少しでも色んな人に”良い家”を建ててほしいな。という思いでこれからも住宅展示場では知らされない現実をバシバシ伝えていきます。」
見学された方からしたら、このように話してもらえるのはものすごくありがたいですよね。営業マンさんは「余計なことを言うな!」と思うかもしれませんが、この方の担当営業マンさんは正直な方なんでしょうね。営業というのはメリットばかり言うんじゃなくて、本来こうあるべきだと思います。
私もお客さんにいろんなことを言っていますが、オープンハウスやモデルハウスに来てもらって、実際の様子を見てもらっています。あとから「そうじゃなかったじゃん!」と言われるのは嫌だからです。この方と一緒で、私はそれがいいことだと思ってやっていますが、人によっては「夢がない。」「面白みがない。」という風に、違う捉え方をするかもしれません。
高気密、高断熱、夏涼しくて冬暖かい、ランニングコストがかからないなどと言ったのに、「何だかな。」と思われたら嫌だし、あとで遊びにも行きづらいですよね。そんなことは全然ないぐらいの勢いで、訪問営業できるような人が一流の営業マンなのかもしれませんが、私にはそういう精神力はありません。いずれにしてもこの方は素晴らしいと思います。
3つ目の感想です。
「YouTubeとメルマガ共に楽しく拝見させていただいてます。3/14のメルマガ最後のOBさんの言葉はまさにその通りだと思いました。私が依頼した工務店も構造や性能等、家づくりの大切な部分はしっかりやってくれると信頼出来たので、安心して任せて自分やるべき事が出来たんだな〜って改めて感じました。
本来はこういう関係性が普通であるべきですが、今も尚施主が情弱だとハウスメーカーにカモにされるので、施主と会社、互いの領分が分けられてない家づくりが大半だということを施主自身が知る必要があると感じました。」
大手ハウスメーカーさんは、消費者の方に余計な情報を与えないという感じがします。自社のメリットは強烈に宣伝をするのに、それ以外のことはなるべく答えないという傾向にあるかと思います。でもそれがハウスメーカーさんの営業マニュアルなわけです。
「家づくりというのはこうなんですよ。」「我々の方がプロだから。」「間取り計画はこうなんだ。」「施工はこういうものですよ。」と言っても、お客さんがわからないところは両分の関係です。お客さんがこういうことをしたいとか、こういうことを疑問に思っているということに対しては、お客さんの目線でちゃんと説明をしてあげることが必要だし、疑問点はちゃんと解決してあげなければいけないと思います。