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 | 2025.12.15

①雨水で汚れが落ちるけど・・・②遮熱塗料VS遮熱シート③断熱よりも遮熱が大事?④倒産する工務店の特徴⑤AIに嫌われる会社と好かれる会社

今回は、私が配信させていただいたYouTubeに対するコメントをご紹介します。

早速ですが、MyHomeRecoveryさんという方からいただきました。

「過去に工場の暑さ対策で遮熱塗料を塗った時は冷たくて、“お!これはすごい!”と思いましたが、10年経過すると冷たくなくなっておりました。費用が回収できる頃には効果がなくなっている場合が多いですね。あと、あまり温度が上がらずに紫色のカビが生えてしまい、汚らしい感じになってしまいました。」

建築業界にはいろいろなものがあります。雨水で汚れが落ちるようなサイディングというものも、これと全く同じです。雨水で汚れが落ちることもあったり、そんなこともなかったりします。逆に、グリーンになっちゃう場合もあります。

雨水で汚れを落とすんだったら、軒ゼロにして、雨水で濡れっぱなしにしないといけなくなってしまいますが、それはそれで他の問題が出てくるじゃないですか。通気はちゃんとできるかもしれませんが、寒い時期になったら放射冷却という現象を受けやすくなります。仮に家の断熱や気密が悪かったら、室内で暖めた熱が悪さを起こして、外壁の方に寄っていって、結露を起こしてしまうというような実証もあります。これは、建売住宅系に多いです。

当社のモデルハウスの近くにも、もう既に建物の裏側が結露しちゃっている感じに見えるお家があります。そのようなお家は、2月の朝7時頃とか、日が出てきてキーンとなってくる時には、外壁がすごくびっちょりになっていると思います。それをずっと繰り返していると、外壁自体が汚れるということよりも、その壁の中はどうなっているのかなという心配が出てきてしまうので、難しいですよね。

話を戻します。遮熱塗料という、光を反射する塗料があります。鉄の屋根はガルバと同じで、熱を吸収してしまうじゃないですか。そうすると結局、暖まって下に放射されていきます。工場の折板屋根なんかだと、ガーッと暖まって、その熱が工場の下の方にバーッと放射されていくので、下にいる人は暑くて仕事にならなくなります。そうならないように、屋根の上に光を反射する塗料を塗ると、涼しくなるというデータがあるわけです。

ただ、あくまでも現場でペンキ屋さんが塗装するだけなので、塗り方によって変わってくると思うし、焼付塗装みたいなものじゃないので劣化も早いはずです。車のボディを自分で缶スプレーで塗って置いておいたら、劣化していくのがわかるのと同じです。自動車の板金屋さんがブースに入れて、ちゃんと塗って焼付塗装したら全く違いますよね。現場で塗るものは、どう考えてもそんなに持つわけがありません。でも、それが長時間にわたって効果があると言うような人もいるので、不思議に思います。

また、今はそういうのに対して、自治体により補助金を出しているところもあります。暑いことで病気になってしまう人が出たら困るので、やるのはいいんですが、お金を出しても15年でダメになってしまうのであれば、もうちょっと根本的なところを対策した方がいいんじゃないかと思ってしまいます。

そもそも、遮熱と断熱の違いについては、メルマガで2回にわたって解説をしました。そのきっかけになったのは、私のYouTube動画にあった提言です。断熱性能と気密性能の高い家を作った方がいたんですが、実際にはそんなに涼しくなかったそうなんです。断熱材が夏に熱を吸収して、蓄熱をして、その熱が家の中に放射されてしまうので、高断熱住宅というのはそんなにいいものじゃないんじゃないかとか、遮熱をして跳ね返した方がいいんじゃないかという意見をいただいたわけです。

その方は高断熱な家を作った結果、そういう判断になったんでしょうけど、正しい部分もあるし、正しくない部分もあるんじゃないかと思います。そもそもその家はどういう設計なのか、窓のつけ方はどうなっているのか、西面に大きな窓はついているのか、ちゃんと遮蔽しているのか。それらがちゃんとしていなければ、いくらUA値の低い高断熱住宅を作ったとしても、家の中は保温されてしまいます。

また、遮熱というのは効くケースもあれば効かないケースもあります。例えば真夏にトリプルガラスの遮熱タイプの窓が西面にあるとします。その窓に直射日光を与えた場合、トリプルガラスの遮熱窓であっても、ものすごい温度になります。遮熱ガラスといってもガラスはガラスなので、限界があるわけです。

もっと言えば、そもそもそこには窓をつけないという手もあります。断熱が悪いという風にも、一概には言えませんよね。何かを1つの方向だけで見て、それで上手くいかなくなると、全然違う方の理論にポーンと行っちゃう人が一定数いますが、それだと変なものに引っかかってしまうかもしれません。これは家づくりだけじゃなくて、商売でも何でもあることです。トータルで考えていく必要があります。

当社の近くで、倒産された住宅会社さんがいらっしゃいました。案外老舗で、地元では多くの棟数をやっていた時期もあった会社さんでしたが、私自身は直接取引をしたり、社長さんと話したりしたことはありませんでした。ただ、その会社さんが倒産されてしまったのは本当にかわいそうだと思います。私の親父の会社も昔に倒産しましたが、それなりの事情があって倒産したわけですから、決して当人を責める気はありません。ただ、倒産するにあたって前兆というものは必ずあったはずです。

その中で、その会社さんがなかなか大変なんじゃないかなと思ったのが、やっていることが常に変わっていたというところです。あらゆるフランチャイズにどんどん入っていって、「これからはデザイン住宅だ!」とか「◯◯工法だ!」と言っていました。最終的には、低価格住宅というところに行っていました。

スマホで買える家や、10坪1000万円ぐらいで買える家みたいに、「実際に住めます?」という感じの家を何とか売ろうとするのは、なかなか厳しい感じがします。かといって、私がやっていることが正義とも言えませんが、今はものすごく住宅業界が厳しい時代になってきているので、ブレブレになっていっちゃうのはよくないと思います。

話がどんどん飛んでいますが、数年後にはAIがものすごく活発になっていると思います。私のお客さんにもAIに詳しい方がいらっしゃいますし、当社のホームページを管理されている会社にもAIについて研究している方がいらっしゃいます。そういう方に話を聞くと、AIというのはやっぱりすごいなと思います。

遅くても数年後には、住宅業界の中でもAIがまん延していくと思います。その時にどういうことが起こるのかと考えると不安もありますが、私の中では楽しみの方が大きいです。その理由については、ここでは言わずにメルマガを読んでいる方だけにお教えします。でも間違いなく、消費者の方にとってはいいことだと思っています。

正しくAIが使われることになれば、情報の非対称性がなくなっていくはずです。そうなると、言っていることが変わる人とか、インチキ臭いことをやっている人にとっては厳しい時代になるんじゃないかと思いますし、営業マンもいらなくなるような気がするので、なかなか面白そうだなという感じがします。

いただいたコメントに対して、「屋根は10年ぐらいで劣化しますよね。そういうことをきちんと言わないメーカーさんや業者さんは多いように感じます。」と返信したところ、以下のコメントをいただきました。

「いつも小暮社長には言い難い話をしていただき、密かに楽しんでおります。酷暑対策は急を要することもあるので、手っ取り早い処方ではあるので、否定はしないのですが、永続的かというのは別の話なので、営業の方はその辺も説明が欲しいですね。

ガルバの折板部分にキャッチ工法でシェードを貼ったりもしましたが、夏が終わった後は台風シーズン時までに片付けないといけないので、その手間が大変だったりもしますし、結局お金がかかっても二重屋根にした方がいいですね。

天井裏の空間がサウナレベルだと、機械系のファンなども故障が早いです。当時の設計だと、あまりの暑さで換気量が追いつきません。なかなか解決策がなくて辛いですね。」

たしかに遮熱塗料を塗るだけとなると手っ取り早いし、すぐに効果も出ます。その代わり、メンテをちゃんとしていかないと難しいです。メーカーさんは、そういうことについてはカタログに書かないんだろうなという感じがします。これは、他の商売でもそうですよね。最初からやるとお金がかかるんだけど、あとで考えたらそっちの方が安かったという感じになるわけです。

南側にでかいアルミのFIX窓をつけてモダンな感じにしている、フラット屋根の某メーカーさんの家もありますが、すごく暑いんだろうなと見ただけでわかります。結局、そういうお家は暑いので、ジョイフル本田で買ってきたシェードみたいなものをキャンプのクリップにつけて、ダラーンとやるわけですが、あれはそんなに持つもではないので、毎年買い替えることになります。なので、「それだったらアウターシェードをつけてくださいよ。」ということになります。ただ、アウターシェードをつけるにしても、2階のでかいFIX窓だと無理があるので、どうするのかを考えなくてはなりません。メーカーさんはわかっているはずですけどね。

私は、こういうことははっきりと言うタイプですし、言うことでお客さんのためになるとも思っています。中には「うるさいよお前!」と言う人もいると思うし、「変な人だな。」と逃げていく人もいるかもしれませんが、そこは私の性格だと思ってください。