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 | 2026.01.15

①現場監督が強く言えない理由②大手ハウスメーカーが絶対に出来ない家づくりとは③当社に家づくりを依頼される方の特徴④面倒臭い事を楽しめる家づくりが大事⑤1級建築士でも現場に詳しい訳ではない

今回は、私が配信させていただいたYouTubeに対するコメントをご紹介します。

早速ですが、以下の動画に対していただきました。

◼︎①高性能住宅を同時に10棟管理するのは無理②プレハブ&パネル住宅の注意点③設計3割・施工7割の意味④監督も職人も素人化している⑤危ない外構工事動画が多くなっている
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/kanri_panel_chui/

「元請けも施工会社も“作り込む”ことを忘れてしまったように感じます。施工会社にしてみれば、要求された施工範囲を自分の裁量で形にしていることに問題はないよね?との理解では。間違いではないけれど、作り込まないと一定以上の品質を実現できないことが忘れ去られている。建築が特殊なのではなく、プラモ作りでもそうですよね。“作り込み”。他社が追随できないアドバンテージにできる要件で、地域の工務店だから取り組める事柄なのかも。但し、HPで施工会社との関係を把握するのは難しいですね。ヒアリングや施工現場の見学はいい機会ですけれど、発注者に一定の知見が必要ですから、皆ができるわけではないですね。各県に小暮さんのような情報発信をしてくれる工務店があれば、私たちはとても助かるのですがね。」

作り込むというのは、おかしいことをおかしいと言えることだというのが私のイメージです。いい提案であれば当然受け入れて、手間がかかるようであればお金を払ってあげるということだと思います。ただ、やっぱり難しいです。

大きな会社さんの現場監督というのは、そういう裁量がないわけです。結局、発注する人は発注する人、施工するのは下請けさん、施工協力店は施工協力店なので、現場監督には発注権があるわけではありません。発注して仕事を与えてくれた人の方が、当然貰った方はありがたいじゃないですか。

現場監督は単純に図面通りにやっているかどうか見てくれる人なので、どうしても「お前に金を貰っているんじゃない!」という感じはしてしまいますよね。でも、昔よくあった、酒を飲ませて仕事を多めにもらうみたいな関係にならずにいいというのはあります。

当社は小さい会社なので、現場監督が現場に行って、おかしなことがあったら「社長に相談します。」「来週社長が来るから伝えておきます。」という感じでやっています。私も「そう言われればそうだよな。」「ここはちょっと補強した方がいいのかな。」と言えるし、お金がかかるんだったら「今回は材料があるのでいいですよ。」という風にすることもできます。そういうのをパパッとその場でできると、大工さんも楽ですよね。

大工さんが嫌がるのが、自分で変更しておきながら、図面ミスや伝えミスによって「悪いんだけどやってくれない?」と言われることです。「お金は払うからやってくれ!」じゃなくて、「サービスしろ!」という感じなわけです。昔ながらの感覚の工務店さんにはよくあります。こういうのも含めて、ちゃんとやらないと「作り込む」という関係にはならないんじゃないかという気がします。

逆に言えば、地域の工務店がそういうことに取り組むということをしなければ、地域の工務店ならではのアドバンテージはないのかなと思います。大手ハウスメーカーだとか、大きなフランチャイズだとかは、間違いなくこういうことはできないと思います。やっていたら割に合いません。分業制でやっているので誰もOKとは言えないし、OKと言うためにはずっと上の方に行かなくてはなりません。

だからやっぱりシステムとして、こういうのはできません。分業制の弊害というわけです。ハウスメーカーさんで家を建てる場合は、余計なことをさせないのが一番いいんでしょうね。ハウスメーカーさんの提案する家に対して異論を持ったり、性能や日射取得、遮蔽がどうだと言ったりせずに、「これを買ったんだ!」という風に思わなければいけないということです。

あとは、不得意なことはやらせないということも重要です。松尾先生もよく言いますよね。「うちは中華専門なんだよね。」という会社に対して、「フレンチもできませんか?」と言って、「わかりました!」と言ったとしても、大体失敗します。

当社で家をお任せいただくお客さんのほとんどが、下田島モデルハウス見学に来られます。見てもらって、いろいろな会話をさせてもらいます。長いと5時間ぐらい、短くても2〜3時間は喋ります。みなさん、そのくらいの勢いで来られます。押し売りはしないと決めているので、「その場で次回のアポを取れ!」とか「無料の図面はいかがですか?」とは言いません。参考になったらありがたいし、せっかく建てる家だから、ご夫婦やご家族で話し合ってもらって、よかったらメールでも何でもいただければいいと思っています。

お伺いいただいて、早い人だと次の日、長くても大体1〜2か月以内には連絡があり、「御社で家を建てたいと思っているので、今後の流れを教えてください。」と言っていただきます。1年経ってから連絡をいただくという人は、ほぼいない気がします。

そういう感じなので、ちゃんと当社のホームページを見たり、金額はこのくらいで済ませようと考えたり、メルマガを読んだりYouTubeを見たりして、「当社はこういう会社なんだ。」「こういうところが得意、不得意なんだ。」「こういう弱点もあるんだろうな。」と、事前に知っていただけたらと思います。

それと当然、他の会社のホームページも見て、問い合わせをして、様子を伺うことも大事です。当社で建てたお客さんが共通して言うのが、施工に対してちゃんと語っていないとか、施工状況の写真をちゃんと見せてくれないとか、施工の実測をちゃんと示していないという会社は、まず弾くということです。

そういうところはやらずに、キッチンがどうだとか、お洒落がどうだとか、間取りのことばかり言っているような会社は、ちょっと違うかなという感じがするそうです。これは意外に当たっていると思います。中には「施工に対しては別にいいんじゃないの?」という人もいますが、絵に描いた餅では困ってしまうので、ちゃんとしたものを作るという前提条件や、デザイン、数値というベースがあった上でやっていくことが重要です。

この方を否定するわけではありませんが、ホームページなどで「作り込み」という部分をチェックすることは、できなくはないです。また、ある程度選別した上で、何社かに行って質問をしてみるのもいいかと思います。その際、YouTubeで言っていることと実際に作っている家は同じなのかを確認することも大事です。

YouTubeではすごくいいことを言っていたけど、実際に質問をしたらそんなに答えてもらえなかったというケースもありますし、ホームページにはいいことが書いてあったけど、実際に会社に行って営業マンと話してみたら、よくわかっていなかったというケースもあります。なので、差異を埋めていって「この会社かこの会社だろうな。」という風に決める方がいいと思います。

事前に何の比較もせずに、何となくホームページを見て「いいんじゃない?」と、10社ぐらいバーッとやっていくのは時間の無駄です。当社のお客さんは、10社なら10社をホームページで見て、選別をして、その上で実際に会ってみて、あらかじめピックアップしておいた、自分が作りたい家の優先順位や気になるところについて意見を伺ってから決めるという風に、無駄な動きはしない方が多いです。それが一番正しい方法なんじゃないかなと思います。

別に当社のような家づくりをしている会社じゃなくてもいいと思います。ホテルライクなお洒落な家がいいなら、それに応じた会社を見ればいいだけです。今は情報化社会なので、そういうのはある程度、勘のいい人だったらできるんじゃないかと思います。

松尾先生の本にもありますが、根本的なところをしっかりと理解する必要があります。理屈を理解した上で、いろいろな情報を取り入れていかないと、◯◯工法の方がどうだという情報ばかりになってしまいます。本質が理解できていないのに、いろいろな情報を入れても仕方がないと思います。でもそういう人もいるのは事実です。

「皆ができるわけではない」というと、不公平な感じもしますよね。「面倒臭い!」「そんなことまでしなきゃ高性能な家を建てちゃいけないのか!」という風に感じる方もいるようです。私のYouTubeにコメントをいただいたこともあります。でも、ここも考え方です。そういうことをやった結果、失敗しにくくなるというのは事実です。そもそも、わからないなら努力が必要ですよね。

スポーツでも何でも、手っ取り早くとか、なるべく失敗したくないというのは、物事の道理として難しいじゃないですか。上手くなりたいんだったら、人よりも練習しなきゃいけません。わからない中で失敗したくないんだったら、努力をするとか、ちゃんとした勉強をするというのは、全てにおいての必然条件です。

100%は難しいですが、お客さんが住んだ時に「全然話が違うじゃないか!」と言われたら嫌なので、私自身も日々努力をして、いろいろと計測して、いろいろな人の話を聞いています。成功事例よりも失敗事例をなるべく聞くようにして、「なるほどな。」「そういう問題もあるんだな。」と知って、自社に当てはめて、施工をちゃんとして、お客さんに住んでもらいたいと思っています。お客さんがいいと言ってくれたら、この方法は間違いないとわかるじゃないですか。

でも、それで永遠に終わりというわけではありません。気候変動もあるし、お客さんによっては体感差もあるし、建てる場所によって違うこともあるからです。なので私がよく言っている「チューニング」というものを少しずつやっていくことで、お客さんに不満足がないようにしてやっていくしかありません。

楽していい家は作れません。職人さんも同じです。腕がよくて安い方が儲かりますが、残念ながら安くて腕のいい職人はいません。いい職員さんには高い金額を出してあげなければダメです。高いお金を出すことによって「俺をこれだけ評価してくれるんだ!」と、余計に頑張れるじゃないですか。別にローコストを馬鹿にするわけじゃないですが、なるべく安く家を作り込むということは、どう見てもできないと思います。

マーケティングの勉強は、すればするほど弊害も出てきます。今はどっちかというと、過去に勉強したマーケティングとは逆のことをやっています。ウケようとか、引っ掛けようとか、反応を得ようとか、登録者数を増やそうとか、そういうことはなるべくやりたくないと思っています。

もっと素直に自分の考えていることを発信して、いいと思っていただけるお客さんと一緒に、仲よく楽しく家づくりをしていく方がお互いに幸せだし、長く続くんじゃないかなという感覚でやっています。私の人生論みたいになっちゃいましたが、そんな感じです。

次のコメントも、先ほどと同じ動画に対していただきました。

「他の設計事務所さんも現場監督の素人化を指摘していましたね。うちの工務店は一応、業界歴20年くらいのおばちゃん一級建築士さんが現場監督(ものすごく物静かですが)に入ってくれます。よく現場で打ち合わせする人と聞いているのですが、どうなりますかね。当たりだといいな。」

おばちゃんだから悪いということはないと思うし、別に女性でも男性でもいいと思います。一級建築士は私も持っていますが、だからと言ってすごく現場に詳しいということはありません。ただの資格なのであって、あくまでもその上で現場経験がないといけないと思います。

ちなみに私は20代の頃に、一級建築士と一級土木施工と一級建築施工管理技士の資格を取りました。ちょっと自慢になりますが、群馬県ではその当時数人しかいませんでした。でも別にそれらを持っているからといって、すごく得したということはないです。

いずれにしても、絵に描いた餅にならないために、ちゃんとした施工をするというのは大前提です。家を作る方には、本質を見てもらいたいなという感じがします。