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ホーム > ブログ > YouTube > ①昔も今も営業マンが言うことは同じだった②私のことを信頼していないと言われた③家づくりは10年先を見据えた方がいい④AIと大手ハウスメーカーは同じ⑤価値観が合わないとうまくいかない
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 | 2024.03.15

①昔も今も営業マンが言うことは同じだった②私のことを信頼していないと言われた③家づくりは10年先を見据えた方がいい④AIと大手ハウスメーカーは同じ⑤価値観が合わないとうまくいかない

今回は、メルマガにいただいた感想を紹介します。

1つ目です。「やはりハウスメーカーの営業はクソだと思います」というコメントがありました。おそらく営業マンから話を聞いたんでしょうね。

そのメーカーさんの家は、屋根はスレートで外壁はサイディングです。それが60年持つんだそうです。これは明らかに嘘ですよね。

でも60年保証のメーカーさんは確かにあります。持つ理由としては「保証があるから持つんです」みたいなことを言うそうです。しかしその保証は有償保証です。でもそこまでは言いません。

「スレートもサイディングもそんなに悪くないんです。60年も持つんです。当社では60年保証をつけていますので」なんて言われたら「それなら大丈夫」と思いますよね。しかし60年間持たせるためにはすごくお金がかかって、「5〜10年ごとにこちらが言う通りに塗ってください」ということは一切伝えてくれません。

あとは、構造材がツーバイ材なんです。ツーバイ材とは、アメリカとかにある比較的雨・湿気に弱い材木です。そのメーカーさんはツーバイ材を使っている会社なんだけど、上棟後に雨養生をしないんだそうです。それはまずいですよね。

「それについては乾燥材を使っているから問題ない」とのことですが、乾燥材を使っていても雨に濡らしてはいけないです。特にツーバイ材はまずいです。

強いて言えば、檜とかの無垢の木じゃないとダメです。当社でも化粧柱と言って、外の玄関ポーチに無垢の木を出すけど、あれは完全に雨風に濡れます。そういう時は基本的に、無垢の木しか使わない方がいいです。

建築業界的には、檜がいいというのが原則だと思います。それをツーバイ材でもいいとか言っていて、「SP材・OSB合板・構造合板を濡らしていいというのはどんな理由なんでしょう」というコメントでした。社名も書いてありますが、大手ハウスメーカーの一部です。営業マンさんは、その人は勉強しているつもりかもしれないけど、ほとんど理解せずに営業しているんでしょうね。

でも、大きな会社でちゃんとしたスーツを着ていて、見栄えもマナーもいいわけです。一定数それを信じてしまう方がいるから、未だにそういう営業が続いているんだと思います。21世紀の2024年でもやっているのは、本当に残念です。

次のコメントです。これはいきなりすごいです。「実はあなたをバカにしていたんです。1年前ぐらいでしょうか。何を言っているんだこいつは、短絡的だ、と思っていましたが、今は最も信頼している会社のチャンネルです」というコメントです。

1年前に私を見た時は、こいつ何言ってやがるんだと思ったけど、その後も見てもらったら、案外まともなことを言っていると信頼してもらえたんですね。これは嬉しいです。

そのコメントには「こういう人が喋っていますけどどうですか?」とリンクが貼ってありました。有名な設計の先生(大学の先生)が話している動画ですが、今は難しいかな、という感じの内容でした。

簡単に言うと、「風通しのいい家を作ることはいい」ということを話しているけど、気候などのいろんな問題があるからなかなか今は難しいと思います。

この方は私の動画を見て勉強して、それから私以外の方の動画を見て「こういう理屈なんだ」とわかったそうです。そこでこの有名な人の動画を見たら「この人何言っているの?」と思ったそうです。こういうことはあると思います。情報はアップデートしていかないといけません。

次のコメントです。

「初めて小暮さんの動画を見たのは松尾先生とのコラボ動画でした。最初は「コラボで集客目的かな」と思っていました(失礼)が、他の建築動画と比べて内容が濃くて、一気に見てしまいました。

私は3年前から2軒目となる終の住処を検討していました。ちょうど建築系のYouTubeが増えてきた頃で、私も家づくりの迷子になっていました。家づくりに関する書籍もたくさん読み、県内の工務店の内覧会、県外のウェルネスホームやエコワークス、一条工務店、住友林業も見てまわり、悩んでいました。結局は床下エアコンが出来る地元の工務店に依頼しました。

この工務店は20年前から床下エアコン・基礎断熱を採用されていました。今の家のメンテナンスもお願いしています。家を建てるには性能も大事ですが、どんな生活をしたいのかが大事だと思いました。

1軒目は27年前、子供が増えるからとりあえず2階建を建てました。冬は寒く、夏は暑く、2階に上がるのも嫌でした。新築は先月上棟式が終わり、少しずつ工事が進んでいます。棟梁も耐震等級や断熱、気密に対して手間がかかるのですが、理解していただいて工事を進めてもらっています。

性能は耐震等級3、UA値0.42、目標気密は0.5、屋根断熱は210ミリ、壁は120ミリのセルロースファイバー、窓はすべて櫢脂のトリプル、平家の27平、LCCM住宅認定を取り、外壁は焼杉を採用しました。太陽光は9キロワット、将来的な光熱費の軽減やメンテナンスの軽減も考えました。車も太陽光発電を考えてPHEVと軽のEVを所有しています。設計士さんからは性能面ではやりすぎと言われました。ちなみに佐賀県で、地域区分は6です。最近は断熱等級はG3やパッシブハウス、木製の窓などが正義、みたいな風潮は怖いですね。

いろんな人のメルマガやYouTubeを見ていますが、小暮さんの説明が1番しっくりきますし、家づくりには共感を覚えます。同年代ということもあるでしょうが。これからもいい家が1件でも増えるように情報発信や設計頑張って下さい。」

先に言っておきますが、YouTubeを始めたのは松尾先生よりも私の方が早いです。私が「松尾先生はすごくいいことを言うから、私がYouTubeで発信してみなさんに知ってもらいたい」と言って動画を撮らせてもらったところ、松尾先生のところに「その動画を見た」と問い合わせが来たそうです。それで松尾先生は、「YouTubeはすごい」と思ったようです。今は私より登録者数もすごいですけどね。

すごく長い感想ですが、私が話していることにしっくりきてくれて共感を覚えてくれるのは、ものすごく嬉しいです。

今は家の性能向上を目指しているということですが、理にかなっていると思います。佐賀県なら決してやりすぎじゃないし、このくらいでいいと思います。家は10年先ぐらいのことを考えながら作っていくのが1つのポイントだと思います。

当社も、例えばセルロースファイバーを300mmの55Kとかでやっています。一般的に考えたら「何でそんなにやる必要があるんだ」と思われるはずです。ただ、10年先を考えたら、このくらいが普通じゃないかと思います。

基本的に、現状で国が規定しているものは、絶対にあっという間に陳腐します。それよりも先のことを考えるのは、建築屋として必要なことだと思います。

次のコメントです。「私のメルマガは大手ハウスメーカーの悪口が多い」と書いたメルマガに対してです。

「今回感想を送らせていただいたのは、私はメルマガのテイストはそのままがよいと思うので、それをお伝えしたかったからです。メルマガを読んで、情報の面白さと共に読者に対しての誠実さもとても感じています。御社でお家を建てられる方はとても幸せだなと思います。

余談です。最近読んだ本に書いていましたが、人間は生きているだけで沢山の選択を迫られており、脳は基本的に働きたくない臓器なので、多くの人は小難しい正論よりも、一見もっともらしく気持ちの良い意見(少し考えたらおかしいと分かるのに)を選んでしまうそうです。ハウスメーカーの戦略ってそんな感じだなと思ってしまいますね。」

これは本当にその通りで、人間は基本的に怠け者で、ラクして生きたいんです。ただ人間には社会的なルールがあるし、お金を稼がないといけないからやっているだけです。

考えなくちゃいけないのは嫌ですよね。世の中で言われていることを言った方が、伝わりやすいし理解しやすいです。AIも、基本的には一番多いところを選抜してアクセスを増やしているので、ネットの部分に関しては、AIが賢いわけではないと私は思っています。

ハウスメーカーさんはドンピシャでそこが当てはまります。ハウスメーカーさんは小難しいことを言っても売れないですよね。大量に売って、売り上げ・利益を上げて、決算をよくして、株主に還元・投資をしてもらう。こういうビジネスモデルだから、いい家を作って満足するというビジネススタイルではないはずです。

脳とはそういうものだし、常にたくさんの選択を迫られています。朝起きる・歯を磨く・トイレに行く・腹が減ったら飯を食う・会社に行く・仕事をする・子供や奥さんの問題・趣味の問題など、いろんな選択肢が世の中にはあります。そういう中で、なるべく面倒臭いことは考えたくないですよね。人間はそもそもそういうものだということを軸に考えることが必要だと思います。

私がお客さんと家づくりをする時に大切にしようと気をつけていることがあり、家づくりの素人であるお客さんに、なるべく負担をかけないようにしたいと思っています。家は暖かいか、寒くないか、耐震的に問題はないか、ちゃんとした施工がされているか、結露しないか。そういうところは私が責任を持ってやります。

どういう生活スタイルをしたいのか、どういう家を作りたいのか、奥さんはどういう家にしたいのか。そういうワクワクするところはお客さんに考えてもらって、それを具体化するのは私の仕事ということです。この工務店は大丈夫かな、現場に行った方がいいのかな、などと考える家づくりは嫌だと思います。そういうところは住宅会社の責務じゃないかと思います。

次のコメントです。

「大手ハウスメーカーの悪口が多いのは仕方ないです。事実ですから。大手というだけで、必ずしも良い家を造ってはいない、むしろ利益率が高いだけで、上手く消費者を騙していると思います。私はそれに気づいたから良い家を造ることができました。

近所で建築中の家があり、どんな家が建つのかと興味深く見ていましたが、サイディングの外壁の家でした。高い金額を払ってコレかと正直思います。もちろん内容も知っています。パンフレットだけは大きく、お金かかっていて、見積もりはどんぶり勘定でした。営業マンは構造の話は一切せず、内装のオプションの話ばかりでした。

でも悪気はないのです。それが消費者のニーズだと信じているからです。一生に一度の高い買い物ですから、後で失敗したと思いたくはないです。ですから小暮さんの発言は大変有難いことです。ただこの話はほぼ誰にも話せないですね。これが現実です。」

当社のお客さんも、友達から家づくりについて質問されるようですが、答えても理解してくれないと思うし、余計なことを言って変なことを言ったと思われるのも嫌だから、「こういうところがいいと思った」と言って流している方もいます。いくら友達でも、価値観が合う者同士じゃないと伝わらないことがあると思います。

私もお客さんに接客をする時には、無理に勧めることも、アポを無理に取ることもないです。質問があれば、「当社はこういう手順でやっています」と言うだけです。

「せっかくなので無料で間取りを書かせてくれませんか?」「今だったら◯◯決算です」「よろしければ敷地調査も無料でやりますよ」ということはやったことがないです。

望んでいる方なら、敷地調査で「どういう条件があるんですか?」と聞けるけど、別にまだ当社のことを好きじゃない人に言っても、失礼だし売り込みになってしまいます。そういうことをしている住宅会社さんが多いのは、それがまだ通用する業界だからなのかなと思います。