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 | 2024.04.20

①ハニカムブラインドの設置位置によって効果が変わる②見積を見て解る事と解らない事③私が信用できそうな営業マンの話し方④三菱の1種換気は完成後に穴を開けて設置するのか?⑤スプルース材を使うなら、防湿と気密と通気は必須

今回はメルマガにいただいた感想をご紹介します。

1つ目のコメントです。最近YouTubeにも感想をいただく方で、娘さんが長野県で建てた高性能住宅がすごく暖かくて、自分の住んでいる都心の家が時代遅れでびっくりしたという話を、以前教えてくださいました。

「まさに今日、内窓の見積りに来てもらいました。リビングの出窓をみてもらったのですが、40cmほどあるカウンターギリギリのところに設置する(距離は大きい方が効果がある)と言うのです。7cmくらいが空気の対流が起きにくく、近すぎると外窓から熱の移動がある、と見かけることが多いですが、いかがなものでしょうか?(てな情報があるんですが…とやんわり伝えたら、ふかし枠をつけて見積りを取ってくれました)」

ハニカムブラインドと窓ガラスの間の距離の話です。窓ガラスからハニカムバインドまでの距離がある方が、対流が起きにくくなるのでいいんです。ただ、距離を取るために窓枠を広くすると、今度は横が隙間になってしまうので難しいです。出窓でカウンターなどがあるのなら、その分だけ離れるからその間の空気層が多くなり、対流が大きくなって窓の結露を防げるかもしれません。逆に、外窓にハニカムブラインドをギリギリまでつけるのはよくないです。できれば窓枠から離して、窓とハニカムブラインドの間の空気層を稼いだ方が効果的です。

次のコメントです。

「家づくりはやはり難しいです。会話一方通行って話も、見聞きしたことを自分なりに咀嚼できていないから起こることで。各項目の優先度が分からないのは家づくり初期のお施主さまのみならず、学習能力のない工務店さんも同じだと思います。ただ、会話一方通行であっても工務店の足切りは可能ですね。

1.質問の回答がない
2.トンチンカンな回答
3.自社に有利なことしか言わないなどあれば、まず疑います。本当に分かってる人は、メリットデメリット言えますからね。

また、お施主さまがチェックリスト持ってくるのは、〇〇の影響が大きいのだと思いますが、自分的にはあのチェックリストはかなり役立ちました。建築物のチェックを工務店さんが行うのと同じで、安心材料欲しいのだと思います。ただし、チェックリストって性能面しか見えないのが落とし穴で、おっしゃるように地中梁の話とか構造区画の取り方に無駄がないかとか、または意匠性がどうかなどは分からないし、落とし穴なんですよね。」

家づくりの初期のお客さんは、優先順位はわからないです。お金の制限もあるし、自分の希望だけじゃなく家族の希望もあります。なおかつ建てる敷地の条件もある中で、何を優先するかは難しいです。学習能力がよくない工務店も、何を優先していいかわからないという人はいます。

当社で家を建てる方から、こんな話を聞きました。当社に来る前に他の工務店さんで間取り計画を作ってもらったところ「この敷地でなんでこの間取りになるのか」と疑問に思ったそうです。工務店さんに「なんでこの間取りなんですか?」と聞いたところ、「気密性能は高いです」「トリプルガラスを使ってます」「UA値いくつです」という回答で、答えになっていなかったそうです。

ここも読解力ですよね。UA値が低いことはいいという見方もあります。ただ一方で、UA値が低いだけでは家は暖かくなりません。これが両方わかっていると「UA値が低いのはわかるけど、なぜこの間取りなの?」という話になります。ここが初心者の方には難しいと思います。

他には、当社のモデルハウスに来たお客さんで、いろんな会社さんから見積もりを取って、各項目の値段を比較して一覧表にしている人がいました。それは確かに合っていますが、私に言わせると、家づくりって金額に現れない場所がすごく多いんです。その方が「住み心地がいい家がいい」「住んでからお金がかかりづらい家がいい」という目的があるのなら、場合によってはこの比較はよくないこともあります。

当社のお客さんがよく言うのが「金額も確かに大事だけど、安心してちゃんとした家を作ってくれるという、見えないところをすごく重要視したい」ということです。「なるべくそこで不安を抱きながら家を建てたくない」「不安を感じながら任せるのは嫌だ」「その部分はお金に現れない部分だと思う」と、はっきり言います。

耐震等級3・UA値いくつと言っても、それはあくまで計算上の結果です。そのために、ちゃんと断熱材を入れる、気流止めをちゃんとやる、釘をちゃんと本数を打つ、という話です。間取りをどうするか・窓のつけ方はどうかというのも、価格の問題ではないです。

また「前の会社で質問に対する回答がなかった」という話もよく聞きます。「後で設計に聞いておきます」とか、何を言っても「後で後で」と言うそうです。たまたま担当の営業マンさんがわからなくても、会社としてはしっかりしていることもありますが、それが続くようであれば、わかる方に出てきてもらって話をする方がいいです。

「お施主さんがチェックリストを持ってくる」というのは、〇〇工務店というYouTubeの方が出しているチェックリストのことです。素人の方でも判断がつきやすい基本的なところをチェックリストとして出してくれているから、家づくり初期の方が最初の選定条件として、耐震性能・断熱材の種類・通気などを確認する分にはいいものだと多います。

「チェックリストは性能面しか見えないのが落とし穴」というのは、さっき言った各項目の値段を一覧表で並べていた話も同じですよね。もし私が違う業界の人間で家を作ろうと思ったら、素人でわからずじまいだと思います。

そんな時はどうするのかと言うと、例えば私が何かを買う時に、次のようにしています。まずは自分の中で優先順位を決めます。価格とか、壊れづらさとかです。それに対して店員さんに質問をして回答を聞いて、話し方は客観的か・言葉がスムーズか・目つきはどうか、などを見ます。その結果「この人は多分本当に知っているんだろう」「回りくどい言い方ではなく、理路整然に話の組み立てができている」と思う人なら、私の中で1つの安心材料にします。

一方で「お客さんによって違いますんで」みたいに逸らされる人は違和感があります。プロとしての意見を聞いているのに「人それぞれなんで」と言われても、と思います。

例えばお医者さんに行って「お腹が痛いんです」と言った時に「どんな風に痛いんですか?」「こんな症状はある?」などと話を聞いて、その人の経験の中で想定をして、解決方法を示してそれを試しましょう、となるじゃないですか。それなのに「いろいろ原因があるからね」などと煙に巻かれるようなことを言われたら困りますよね。昔から、家づくりはお医者さんに似ていると言います。ちゃんとお客さんの話を聞いて、その解決方法を提示していくという流れが同じだと思います。

次のコメントです。某工法の話です。

「グラスウールはやはり気密は難しいのですね。気密性の大切さを知りボード系の断熱材を使い、気密測定(石膏ボードを貼る前に1回)をしている工務店を選んだのですが施工に疑問があります。三菱の壁付一種換気ロスナイか標準なのですが、施工方法が完成後コア抜きで穴あけしての取り付けなので、気密処理が本当に出来ているか疑問です。防水処理も外壁側には透湿防水シートと配管をテープ処理が出来ていないのではないかと思うのですが。三菱の施工説明書も木造は120φの施工穴を開け、100φの給排気管を後から施工するとなっています。

御社ではベントサンなど壁付けを採用されたりしているかと思うのですが、壁付けの換気扇の気密施工はどのようになされていますか?」

確かに壁にコア抜きで穴を開けて施工しますが、それは構造用合板の段階で、断熱材も入っていない、気密処理もしていない段階でやります。その後に断熱材を入れて、気密処理と防水処理をするのが第一段階です。大体はそこで気密測定をします。穴を開けた所には機械がつくので、そこから漏れがないようにパッキンを噛ませたり、場合によっては外側と中側のダブルでコーキングやテーピング処理をするのが基本だと思います。断熱材も気密シートもやって気密測定した後にコア抜きするのなら、それはおかしいです。

例えば基礎でも、図のように給水管・排水管を、基礎を貫通させて床下から通してキッチンなどと繋ぐわけです。この時に私は、先に基礎の貫通処理をしておいて、その上で管を突っ込んで、穴が開いている箇所はシロアリ対策・防水処理も含めて後から処理をします。それがもし、鉄筋も入った基礎をまず作って、後からそれを切って抜いていたらおかしいですよね。コメントをくれた方が言っている「完成後に」というのが、どの段階のことを言っているのか疑問です。

昔は、例えば壁掛けエアコンをつける時に、外壁も全部張った後にホールソーで穴を開けてエアコンをつけて、配管の周りをコーキングして、カバーをつけるだけで終わるようなこともありました。その後大雨が降って、そこから逆流して雨漏りしたとかいう話もありました。

某大手電機量販店に勤める方が当社で家を作った時には、こんな話もありました。私が「エアコン工事は別途にしましょうか?自社でやる方が安いですよね」と提案したところ「お宅でやってください。うちは安いけど後施工で、完成後に壁を抜いているから」と言われました。「筋交いを切っちゃう時はどうするの?」と聞いたところ、その時は黙って切るらしいです。こういうことは既存住宅では起こります。新築住宅でエアコンなどをつける時は、基本的には先に貫通口を抜いておいて、防水処理もちゃんとして、後から通す方がいいと思うし、それが原則です。

次です。

「合板で気密が取れているからと付加断熱なしで室内側はコンセント周りを切り欠いたままというのは結構まずい気はします。断熱材削れている上に防湿層が欠けているので。これも地域にもよりますし、6地域あたりでは省略できるって話もありますが、、、。

個人的にはスプルス系の駆体使うならせめて防湿はしっかりやった方がよいかなと。候補先の1つはこのタイプだったため、選択肢からは外してしまいました。」

私の中では、気密は室内側の気密シートよりも、合板で取っている意識が強いです。当社の場合、室内側の防湿気密シートは「気密シート」というより「防湿シート」というイメージです。気密は外側の合板の役割です。なぜかと言うと、外側の合板で取った方が施工が単純なことと、中のシートと違って外側の合板は劣化しないからです。当然、防湿気密シートも当社は防湿層として扱っているから、そこにつけるコンセントもカバーボックスにしているし、そこから配線が貫通する場合はブチルテープなりで処理します。

スプルスの材木については、かなり湿気に弱いので、防湿層をちゃんとやらないと長い目で見た時にはよくないです。ハウスメーカーさんはスプルスをよく使いますが、防湿処理はあまりしていないですよね。特に日本の気候では、スプルスは使わない方がいいと思います。もし使うなら防湿処理をちゃんとした方がいいし、当社でもそういう風にやっています。

ハウスメーカーはあれだけ価格も高いのに、スプルスを使って防湿処理をしないというのがわからないです。それで建売住宅で1680万円で売るなら、コスト的に頑張っているわけだからありかなとは思います。しかし、4000万円もするのにスプルスを使っているなら、どうかなと思うところもあります。