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 | 2023.06.30

①可変透湿気密シートは過大評価されている②工事中の現場に行くべき理由③私がオンラインで打ち合わせをしない理由④気密が高いのにコンセントから隙間風が入ってくる

今回は質問コーナーです。まずは最初のご質問です。


防湿気密シートとタイベックスマートのような可変透湿気密シートとでは、どちらがいいんでしょうか?

例えば、野地板に対して屋根を施工する場合は、しっかりと密着させないと断熱欠損が起こる可能性があります。壁の場合は、可変透湿気密シートと防湿気密シートのどちらが良いかという話がありますが、地域によって適したものが異なります。

ソフトを使った経験がある人ならわかると思いますが、可変透湿気密シートは温暖地では良い性能を発揮しますが、寒冷地では逆に問題が起こる場合があります。詳しい解説はメルマガで行いたいと思っています。例えば、軽井沢のような寒い地域で可変透湿気密シートを使うと、壁の中で結露が発生する場合もあります。

私も可変透湿気密シートを屋根断熱に使用していますが、基本的な考え方としては、気密シートの方がオールマイティな感じがします。

確かに可変透湿気密シートは、寒冷地ではあまり適していないです。温暖地の場合は夏型結露に対して効果がありますが、効果が一瞬であることも事実です。場合によっては、きちんとした施工を行えば、可変透湿気密シートを使わなくても夏型結露を起こしても被害はほぼ起こらないと言われています。そのため、可変透湿気密シートは、メーカーの宣伝に少し過大評価されている感じがします。

使わない地域もあるわけではありませんが、他に通気などを行った方が良い地域もあります。通気を行えば、夏の暑さを防げるだけでなく、躯体も乾燥しやすくなりますし、それによって夏型結露も防げるため、他の効果も期待できます。私は可変透湿気密シートがそんなに良いものだとは思いません。答えとしては、特に気密シートで問題ないと感じます。地域が明記されていないため確証はありませんが、気密シートで十分だと思います。

では次です。


昨年の8月にアクアフォームを施工したのですが、8か月経ってもアクアフォームの匂いがほぼ変わらず
臭いです。2階の天井の点検口を開けるとかなり臭く、 雨の日や湿度が高くなる日は、 点検口を閉じていても、 室内に臭い匂いが入ってきます。これは結露していると考えられるでしょうか?

アクアフォームは私も過去に経験がありますが、100倍発泡の場合、ニオイがかなりすることもあります。また、ニオイが完全に抜けない場合もあります。実際に使用するアクアフォームが必ずしもそうなるかどうかはわかりません。何かと化学的に結びつくと、そうなることもあるでしょうね。

また、昔には発砲ウレタンを吹いた際に、コンセントから青い汁が出るという話もありました。私もどんな断熱材を使用しているかわかりませんが、ある方が上棟した家の屋根の垂木から青い汁が出てきたということがありました。その方はメーカーに聞いたところ、水に濡れた際にたまに化学反応を起こすことがあると言われたそうです。

発泡ウレタンは悪いものではありませんが、私はあまり好きではありません。特に100倍の発砲ウレタンは、現場で施工する場合、性能が安定しない可能性もあるからです。やはり施工者の技量や気遣い方によって変わっていくものなので、長期的に考えると、単発的な性能だけでなく、家は長く住むものですから持久戦のようなものです。そのため、安定した性能を持つ材料を使用することが原則だと思います。

では次です。


計画中の家も先日上棟しまして、 担当の大工さんが毎日やってこられるようになりました。実家のすぐ近くに建設したこともあり、 週に2.3回は現場にお邪魔して作業を見せていただいたり、技術的な事を教えていただいています。

家づくりのお仕事が大好きな大工さんですが、 現場に行き過ぎると嫌がられるかなと思っていたのですが、 どんどん来てくださいとのことなのでお言葉に甘えてしまっています。小暮先生に教えていただいたことを注文に反映させて、 現場で実際に目にしながらそれが実現していくところを見られるのは自分が家づくりをしているような疑似体験のようにも感じられて楽しいです。

時々、現場を見に行って、実際の進捗状況や仕上がりを見せてもらうことは、一生のうちに機会があまりないので、見てもらうことをおすすめします。空間を感じることや、キッチンがどこに配置されるのか、ソファはどのように置かれるのかを想像するのも楽しいです。お客さんによっては、スケールを持ってきて、自分が購入するソファの幅がこのスペースに収まることを確認してくださいとアドバイスすることもあります。家の間取りに合った家具を購入して、引っ越してレイアウトする際に美しく使えるようにするのが理想的です。場合によっては、スケールを使って測ってもらうこともあります。

私も図面は自分でしっかりと作成しますが、実際に現場に行ってみて、申し訳ないのですが、ここは少し変更したいとお願いしたい場合があります。それは間取りの変更ではなく、使い勝手が良くなるためにこうしてほしいということです。今更ながらですが、こうしてほしいとお願いすると、収まりが良くなるため、ご理解いただけますかとお伝えします。私のお客さんの場合は、「お任せします」と言ってくれるので、大幅な変更でなければ構いませんと言ってくれます。そういった柔軟な対応は非常にありがたいですね。

家づくりは、打ち合わせが終わってしまったら終わりではありません。建築中にもお客さんに現場を見ていただき、一緒に進めていくことが大切だと思います。

今話をしながら思いついたのですが、メルマガの動画配信について考えています。Zoomというオンライン会議ツールがありますよね。私も仕事でZoomを使用することがあります。主に打ち合わせやホームページ制作関連のZoomセミナーに参加することがあります。ただし、お客さんとの打ち合わせにはZoomを使わず、事前に図面をメールで送り、次回の打ち合わせで検討してもらうことがあります。また、簡単な変更については、お客さんから「今日の打ち合わせで言い忘れましたが、これを変更できますか?」というメールをいただければ、それに対して編集した内容をやり取りすることもあります。

ただし、私はZoomを使って間取りの打ち合わせを行うことはありません。私の中にはその理由があります。話が長くなるのでここまでにしますが、私の中ではZoomはあくまでも決まったことを選定するためのツールであり、選択肢から選んでもらう場面や、決まったものの中でカタログのように選んでもらう場面に適していると考えています。また、家づくりは一緒に作り上げるものであるため、Zoomではなく、対面での打ち合わせが適していると感じています。

このような考え方は私の個人的な意見ですが、例えば重要な会議をオンラインで行わないという考え方は欧米でも広まっていますよね。

どうでもいいという言い方は失礼かもしれませんが、確認の意味合いの会議ならZoomでも問題ありませんが、重要な決定事項をZoomで行わないというのは、欧米の企業でも行われています。

例えば、先日のG7では、広島で開催されましたよね。G7は持ち回りで毎回開催されており、非常に多額の費用がかかるわけです。ウクライナの大統領であるゼレンスキーさんも、戦争中の当事者でありながら、わざわざ飛行機に乗ってG7に参加しました。これはZoomでも参加できるはずですが、Zoomではできない目的があるため、やはり対面でお互いの思いを突き合わせて話し合う必要があります。

家づくりも非常に重要ですよね。間取りを決めることなども含まれます。私は実際に家づくりの現場を見て、そうなんだろうなと感じることがあります。そういう要素も含めて、Zoomも良いツールですが、使い方次第です。逆に言えば、Zoomで家づくりを希望する方とは、合わないと感じる場合もあります。

このような点は、良い悪いではなく、様々な考え方が存在するということですね。

では次です。

1点目は私も新築で今年入居したのですが、 間仕切り壁のコンセントやスイッチからの隙間風を感じま
す。C値は0.5なので悪くはないと思うのですが、 このくらいのC値でもこういった現象は起こるものでしょうか? ちなみに床断熱でポリスチレンフォームと発泡ウレタンです。気流止めは発泡ウレタンでされているはずですし、 天井も施工されているのを説明され、 直接見る事も出来ました。床の柱周りのコーキングもされていたのですが、 何が原因だと思われますか? 2点目にお聞きしたい事は気密測定についてなのですが、 我が家は2階で測定されていたのですが、 測定の際に1階で測定するのと2階で測定するのは同じ数値が出るのでしょうか?

要は、家の間仕切り壁にあるコンセントから隙間風が気になるという話ですね。

まず、気密測定に関しては、1階でも2階でも条件は変わりません。気密測定は、家という箱の中で行われます。窓を開けて、機械の筒をセットし、周りをビニールで塞ぎます。機械は減圧法や加圧法がありますが、基本的には減圧法が一般的です。機械を回して電圧をかけることで、家の中の空気を抜いていきます。

要は、家に隙間があると、その隙間から外の空気が入ってきます。気密測定では、機械で空気を抜いた後、機械を止めると空気が再び入ってきます。それを測定するのが気密測定です。同じ家の中で行っているため、どこでやっても結果は同じです。1階と2階では違いはありません。

ただし、私たちは2階での気密測定は行ったことがありません。1階で行う方が便利であり、空気を吸い出す際に外の風の影響を受けにくいです。外の風が強いと気密測定の結果に影響を与えることがあります。そのため、基本的には外の風の流れに影響を受けにくい場所で行うことがポイントです。

大風が吹いた時に気密測定を行うと、結果の数値が上下することがあり、正確な測定ができなくなる場合があります。しかし、家の中は関係ないと考えられます。

もう一つは壁から空気が入るということですね。

寒い時期にはその現象がより明確に感じられます。寒い時期にコンセントに手を触れて、冷たい空気が入ってくる場合、それは完全に外部からの空気が入っていることを示しています。

冷たい空気ではない場合、おそらく家の中の空気が循環しているだけです。排気口がある場合は、空気は排気口から外に出るべきですが、内壁の中に入り込みやすくなることも考えられます。イメージはわかりますか?

一番確かめる方法は、冷たい時にコンセントの蓋を外し、手を触れてみることです。もし冷たい空気が入ってくれば、内壁の下などから微妙に漏れている可能性があります。

また、レンジフードを「強」で動かしてみて、手を近づけてみると、強い勢いで空気が吹き出てくる場合、外部からの空気を引っ張っている可能性があります。ただし、内壁と言っても具体的な状況が分からないため、床断熱や柱のコーキングなども考慮する必要があります。

答えがうまく出せず申し訳ありませんが、一番わかりやすいのは冬です。冷気が入るかどうかを確かめると、より明確に判断できます。また、原始的な方法としては、煙を発生させる機械や線香のようなものを使用して、煙の流れを観察する方法もあります。

ただし、内壁の中の状態については経験がないため、少し不思議に感じます。もし他の方が異なる意見をお持ちであれば、教えていただければ幸いです。