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 | 2020.06.23

「気密」と「湿度」と「住み心地」の関係

気密や湿度に関しては
他の動画でもいろいろ
解説してきました。

今回は少し視点を
変えてみて、
気密と湿度と住み心地を
テーマに解説します。

例えば冬は、
一般的には外より
家の中の方が温かいと
思います。

湿度で言うと、
湿度は外の方が
少ないですよね。

4人家族が室内で
生活していると、
大体10リットルぐらいの
水分が出ます。

なおかつ室内干し
なんかしちゃうと、
更に水量増えますので
場合によっては
14リットルぐらいの
水分が家の中で
出てしまいます。

温度というのは、
温かい方から冷たい方に
移動します。

湿度も同じで、
多いところから
少ないところに
必ず移動します。

これを
冬で考えたときに、
温かい熱は外に
引っ張られますから、
それを防ぐために
断熱を良くするという
話ですよね。

床も同じように、
断熱を入れます。

気密は高ければ
暖かさが逃げない、
冷たさが逃げないような
イメージを持っている方も
いるかもしれませんが、
気密が高いからと言って
暖かさが外に逃げない
わけではありません。

確かに隙間が
開いてるよりは、
開いてない方が
熱は移動しません。

ただそんなに
大きな穴が開いてるわけ
ではないので、気密が
温度差に対して多大な
影響を与えることは
正直ないです。

厳密に計算すれば
無視はできませんが、
すごく寒くなると
いうのはないです。

なので同じ性能の家で
同じ空調計画をした時に、
一種換気と三種換気で
温度が大きく変わることは
正直ありません。

私も実測しましたけど、
もちろん、一種換気の方が
温度は高いですよ。

ただ一種換気の方が
温度が何度も違うという
ことはないです。

ハッキリ言うと、
2℃も3℃も違うことは
ないです。

換気してる部分だけで
見れば違いますが、
家全体で見たときに
そんなに温度差が出る
ということはないですし、
エネルギーコストも
年間で何万円も違う
ことはないです。

ただあくまでも
私が言っているのは、
地域によって違います。

北海道と沖縄九州じゃ
全く違いますからね。

あくまでも
群馬県でやってる限りは
そんなに違わないかな
ということです。

でも気密が悪いと、
湿気の量が変わります。

気密が良い家は、
入口と出口が明確に
あって、給気をして
排気をするという
換気計画がものすごく
上手くいきます。

これが気密が悪い家だと、
極端な話、いくら
換気計画をしても、
いろんなところに
穴がある状態なので、
湿度の移動はすごく
大きくなります。

例えばこんな感じです。
洗濯物を干したとします。

外はカラカラに
乾燥しているので、
どんどん湿気が
引っ張られますよね。

逆にそれなら
湿気が出ていくので
良いんじゃないかと
考えるかもしれませんが、
気密の悪い家は
隙間がある訳です。

そうすると
そういう隙間から
湿気が壁の中に入った
として、その湿気を
排出ができなかった、
もしくは中に入っている
断熱材が排出しにくい
ようなものだったら
どうでしょうか。

もっと言うと、
外側に貼ってる
構造用合板やパネルが
ありますよね。

これが湿気が
通しいにくいものだと
したらどんな感じに
なると思いますか?

なんとなく
想像できますよね。

なので湿気の
コントロールは
ものすごく気密と
関わっていることが
わかると思います。

湿気がどうとか、
24時間換気がどうとか、
気密性能が高いとどうとか
細かいところの理論は
私もいっぱい語って
きましたが、こういう
視点で物事を見ると、
やっぱり気密が低い家で
換気計画ができてなくて
なおかつ、選定する
断熱材や構造用合板まで
考えてやらないと、
最終的には家の耐久性が
ダメになってしまうと
いうのが結論です。

なので少し
言いにくいですが、
気密が悪いと窒息する
とか言う方が未だに
いるみたいですが、
高気密住宅はこういう
理屈を知っちゃうと、
高気密住宅の方が逆に
良い場合があるという
ことを知っておいて
いただければと思います。