https://youtu.be/4V-VVP6KVI0
今回はYouTubeのコメントを紹介します。
元の動画はちょっと古いです。「発泡ウレタンは防湿シートが絶対に必要」という内容だったんですが、今になってみると、これはおかしいです。絶対に必要ではないですね。使う発泡ウレタンによります。この中では、こういう発泡ウレタンを想定して言っています。文字面だけだと、「お前は何を言ってるんだ!」と思われそうですね。今だったら、防湿シートが絶対に必要というよりも、「透湿させなきゃいけない」という感じです。内側だけじゃなくて外側も問題だと言った方がよかったですね。
発泡ウレタンは大きく分けると、湿度を透過させるものと透過させないものがあります。硬質のものは透過させない。発泡ウレタンは現場吹き付けでしょ?Q1ボードは旭化成のものだったかな。プラスチック系の圧縮された断熱材、スタイロフォームとかね。あれは硬質発泡ウレタンと同じで、水を透過させないから、室内側に気密シートはいらないっちゃいらない。それでも、壁の中に水が入りやすくなるのは事実なので、多少抜けるようにしておいた方がいいのかなとか、こっちに来た方がいいのかなというのは設計者の考え方によるので、どっちが正しいとは言えない。私は硬質発泡ウレタンみたいなものを使う付加断熱をした場合でも、外に抜けるようなところはやっておいた方が安全じゃないかと考える方なので、絶対に正しいとは言えませんけどね。
ただ、硬質じゃないもの、湿気が透過してしまう前提の発泡ウレタンを使いながら、内側に防湿気密シートを貼らないとするじゃないですか。加湿過多になった時、石膏ボードは水分が透過しちゃうようなものだから、それが壁の中に入ったら、その中にある断熱材にも水が入るので、どこかに抜けなくちゃいけなくなりますよね。湿気というのは温度によって移動する方向が変わるんです。極端な話、日が当たっている部分と当たっていない部分で、湿気の行く方向が勝手に変わっちゃう。ファンか何かでやるわけじゃなくて、そういう性質のものなので、どっちに行くのかは誰にもわからない。ただ、それをこっち方向に行かせるようにする方法はある。こっちに来ないようにとかね。それには今言ったように、防湿シートを使う。
難しいのが、メーカーさんというのは「発泡ウレタンはこうなんですよ」とか、「貼らなくてもこういう結果なんですよ」と、そこだけをフォーカスしてくるわけです。このペンはこういうものなんですよ、安心して使ってくださいと言う。でも、そのペンだけで成り立っているわけじゃない。このペンに対していろいろなものが接続するじゃないですか。なおかつ、ここで人間が暮らすとする。人間はロボットじゃないので、必要以上に加湿しちゃう人もいれば、加湿しない人もいるわけです。うちのお客さんでもいました。
玄関土間の角のところが結露しているとのことだった。寒い地域なんですが、玄関ドアや他のところは全く結露していない。ここだけ結露するのは何でなんでしょうか?と言われた。結論としては、家の中を加湿しすぎというやつですよね。何でそんなに加湿するの?というくらい加湿していたんです。質問を会社の方でしたんだけど、その答えは教えてもらえなかったので、何でそんなに加湿するのかよくわからなかった。何か理由があるのかもしれないけど。
必要以上に加湿してしまうことで出る水分は、結局どこかに移動するしかない。それがたまたま弱いところに行って、結露という現象が起こる。アルミ窓は弱いので、それで結露を起こすとか、気密性のない性能の悪い玄関だったら、玄関で結露を起こすという感じ。Xでも投稿されていました。某◯条工務店さんの玄関ドアが全面びしょ濡れになっていると。玄関ドアが一番弱かったというやつね。◯条工務店さんの営業マンさんか現場監督に来てもらったけど、原因がわからないとのことで、近隣ではこんなことはないと書いてあった気がするんです。
考えられるのは、玄関の位置が悪かったということ。あとは玄関ドアがそもそも性能の弱いものだったということ。LIXILさんであれば、うちが基本的に使っているのはジエスタ2のK2というやつ。その上になるとグランデルというものになる。場所によってはグランデルも使うし、この辺だったらジエスタを使う。群馬県でももっと上の方だと、それでは全然ダメなので、グランデルというすごく高いやつを使う。定価でいうと70万円ぐらいする。そういうやつを使わないと絶対に結露するとわかる。もしかしたら◯条さんも、グランデルじゃない、その下のやつを使っちゃったのかなという感じもしたりします。◯条さんをディスっているわけじゃないですよ。そういうこともあり得るし、やっぱり弱いところに行くのでね。
透湿しやすい発泡ウレタンを使って、防湿せずに、加湿しすぎちゃう人もいる。なるべくは外に行くようにした方がいいということになると、吹き付けた発泡ウレタンの通気層という部分、こちら側は透湿しやすいものを使うというのが原則です。なのに、内側でもバリアしない、防湿気密シートも貼らないのに、さらに外側も透湿しにくいようなベニヤを使っているとか、パーティクルボードやノボパンを使っているような会社さんは、案外いらっしゃったりするんです。
耐震的な計算でいうと、ノボパンを使ってもベニヤを使っても強い家ができるんだけど、透湿という部分だとダメになってくる。ここですよね。家というのは、耐震を考えながら、断熱・気密を考えながら、透湿を考えながらという感じで、多目的な要素を考えながら作り上げるものなので、耐震がよければいいんだとか、断熱がよければいいんだということはないんです。ただ、メーカーさんというのは自社が売っているこのことだけを言う。組み合わせによる変化なんてわからないわけだから、彼らはこれだけのことをずっと言います。一種換気はこうなんですと。でも、それが機能するためには前提条件があるじゃないですか。こういうところですよね。
他の動画でも言いましたけど、物づくりに携わっている方は、そうだよねという感じ。どんな業界でも、自動車業界であろうが別の業界であろうが、建築業界じゃない方で物を作っている人は、そういうものだよと思うはず。そんな簡単に、1つのことだけで全てはまとめられないと思うはずです。難しいのが、そういう物の考え方ができる人とできない人がいるということ。これを私はよく、感情の家づくりと理屈の家づくりと言っている。感情で物事を見やすい方とか、インスタで反応しちゃう人とかは、理屈が置いてけぼりになる傾向があるんじゃないでしょうか。それが悪いという意味ではない。その人の自由なので否定はしませんけど、場合によっては問題が起こりやすいんじゃないかなという感じはします。この辺りはメルマガでかなり書いたので、読まれた方はわかると思います。あまりこういうことを言うと、そんなことはないと反論意見が来るかもしれませんが、あくまでも私は物事を理屈で考えるタイプの人間なので、そういう風に思ってください。次です。
元となる動画は「地域別G1・G2・G3の断熱仕様」というもの。ものすごくダイレクトな質問です。「なぜ8地域は断熱抜かされているのでしょうか?夏暑いし冬寒いのに断熱を疎かにしてもいいのでしょうか?それとも結露問題が発生するからですか?」という内容。
8地域、沖縄ですよね。断熱が抜かされているんですよ。こっちからすれば寒くないけど、群馬の方が暑いよね。40℃以上あるから。昔、沖縄に旅行に行って「沖縄は涼しいですね!」と冗談で言ったら、「暑いでしょ!」と言われた。群馬県から来たけど、普通に40℃を超えていますよ!と言ったところ、「そんなところが日本にあるんですか?」と驚かれた。沖縄からしたら群馬はどこにあるの?という感じですよね。
おっしゃる通り、結露の問題だと思うんですよね。沖縄でも今は断熱材を入れて、通気をやっている人はいらっしゃるはずです。沖縄は潮風の問題もあったし、台風の関係もあったから、木造住宅というのはほとんど建てられなかった。なので鉄筋コンクリートの家とか、ブロック構造とかが重宝されたというのを聞いたことがある。ブロック構造は今は認められていないんじゃないかな。鉄筋コンクリートの家は台風には強いんだけど、断熱・気密とか、結露の部分についてはとんでもないことになる。コンクリートは収縮してひびが入って、そこから潮風が入って、鉄筋が錆びちゃってダメになっちゃうというのがよくあるパターン。
湿気の問題とか、それによる結露問題というのがあるので、そういう部分でまだ国の方も遅れているという感じなんでしょうね。ただ、沖縄だからといって断熱材が必要じゃないということはないと思いますけどね。夏の湿度問題は本当にクリアしなくちゃいけない。やっぱり気密を高めて、エアコンを上手に効かせることが大事。ただ、気密を高めると今度は結露の問題が出てくるから、それはどうするの?ということになる。(あとは)潮風があると、エアコンの錆問題も出てくるから、そこの部分をどういう風に処理するのかなというのもある。この辺りのことは松尾先生が言っていた気がする。沖縄での家づくりについて、あとで教えてくださいと言って、そのままにしちゃって結局聞かなかった。私は沖縄で家を作ることなんて一生ないと思うから。こういうことだとわかったら、メルマガに書いてみたいと思います。次です。
「通気しない通気胴縁が多いのは何故か」という動画。よくわからない日本語ですけどね。通気胴縁というのは知ってますよね。外壁の下地にやる胴縁です。他の動画を見てもらえれば解説していますし、ネットでも出てきますけど、私が見る限り、通気しない通気胴縁はすごく多いと思います。
建売住宅は通気しやすいと思うんです。コスト削減をもとにシンプルに作っているし、あまり余計なことはしないから、形も総2階が多くて、胴縁も縦方向でやって、スカーンとなる感じ。ただ、その上に棟換気はないから、そこでどん詰まりになる。外壁通気胴縁に関してはこう行くんだけど、コスト削減で棟換気はないから、結局は通気しないのかなと思っちゃいますけどね。下田島モデルハウスの周りにも建売住宅があるんだけど、大体見ると棟換気はついていません。軒裏に小さい穴はあるんだけど、そこから入ったものはこうは出ないからね。すごくおかしいですよ。屋根がこうあったら、軒裏から入ったものはこうやって出ませんからね。あくまでも下から入ったものは上しか抜けようがない。でも、なぜかわからないけど、下から入ったものはこうやって下から出るという理屈でやっているんでしょうね。それはないよね。
どうやっても、前に西の巨匠と一緒に実物の家の計測を測定器でやったんだけど、そんなに上手く上昇気流になんて乗らないということがわかった。国が書いている指針もそうだけど、外壁メーカーさんが言っている理屈というのは何なんだろうと思います。どこから出てきたのかなという感じ。実験したんだろうけど、工場の中で実物大模型を作って、風が吹いている前提条件で、扇風機で風をバーッと送ったらこうなった、ぐらいの感じなのかな。そういう風に疑いたくなります。
実際に建っている家はバラバラじゃないですか。周りに囲まれていて風も通らないような場所や、日が当たらないような場所であれば、上昇気流を発揮しにくいし、屋根の勾配によっても上がっていかなかったりする。軒ゼロぺったんこ屋根だと、上がる前に手前で止まっていたりする。空気が滞留しちゃう感じ。換気メーカーさんの実物大模型で見ました。こうなっちゃうんだと。
そういうのをわかってくると、やっぱりこうしなくちゃいけないとか、こういうのはまずいとか、この場所だったらこうしなくちゃいけないという風になる。そうすると、毎回これを変えるという風にやることもできなくはないけど、面倒じゃないですか。あとは自社で建てられる地域だと、大体こういう条件があるからこうやっておく方がいいとか、こうやっておけばどこの場所で建てても大丈夫だろうというところを法則として確立しておくことは大事だと思う。
うちでは家を建てさせてもらって、お客さんに現場で説明するんです。「あれが通気用の◯◯です」と。ここだったら風がこっちから抜けていて、夏はこっちから風が吹くけど、仮にこっちにでかいアパートがあって、こっちにも建てられていったら変わるじゃないですか。でも、そんな簡単に風は吹かない。上昇気流に乗って暖める時に上がる、こっち側とこっち側が当たるのはいいけど、こっち側に当たるんだったらどうするのか。こっちから入った空気を暖めながら、グルッと家の周りを舐めるように、こういう風に行くみたいな感じだったら通りやすいじゃないですか。そのためには胴縁はダブルとかにしていった方がいい。
暖かい空気は上に上がる、冷たい空気は下に下がる。こういう原則があるじゃないですか。それを横移動させるには、ファンか何かを使うしかないんです。空調計画も全く同じですよね。こうは行くんだけど、こうは難しいんです。平屋の空調はすごく難しい。平屋の屋根裏エアコンはすごく難しいです。平屋は2階よりも簡単と言う人もいるけど、そんなことは絶対にないと思っている。横に流れませんからね。10坪くらいの平屋だったら簡単ですけど、私が作っている地域にはそんな平屋はないから、どうするのかというと、こういう風に移動させていく。
新住協でも、何を言っているのかな?と思うことがありました。壁にファンをつけたぐらいじゃ流れませんよ、という感じ。こういうところは経験値もあるけど、西の巨匠というすごい人と一緒に計測するとか、西の巨匠の成功談・失敗談を聞くとかして、「そうやると失敗するんですね」と知って、「この人が言うなら間違いないだろう」と信用して、そういう設計をして、実際にお客さんの家でやってみて計測すれば、「やっぱりこうだった」と安心できる。それで自信をつけて横展開していくしかやりようがない。
話がどんどんズレていますが、本当にそういうものなんです。そういうのを考えながら家を作るべきだと思うので、初心者大歓迎というものじゃ全くない。そういう視点で工務店を探すことも、私は重要なんじゃないかなと思います。UA値やC値がどうということとは全く違います。樹脂窓を使っているという話とも違いますからね。



