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 | 2022.11.15

中古住宅は安いのか?

住宅価格が去年の春頃から
ものすごく上がっていますよね。

発端になったウッドショックは
材木が入りにくくなったことと、
その後にあったウクライナ戦争。
あれによってヨーロッパからの
材木なんかも入りにくくなりました。

世界的な木材の需要の関係で
日本に材木が入らなくなって
中国の方に流れていきましたよね。

そしてインフレ・円安ですね。
円安で輸入価格がものすごく
高くなりました。

それのせいで住宅価格も
ものすごく高くなったのは
事実だと思います。

中でもベニヤ板は
ものすごく高くなりました。

例えば屋根の下地に
ベニヤ板を張っていますが、
昔は杉板を使っていました。

ベニヤ板が
910mm×1820mmに対して、
杉板は
120mm×4000mmでしたね。

今でも杉板を使っている
会社さんもあるでしょう。

ベニヤのように
貼り合わせた物ではなくて
無垢の杉板の方が
強度的にも強いし安定するので
私も良いと思います。

ただマイナス面は高い。

ベニヤに比べると高いし、
1枚1枚張るものなので
手間も掛かかります。

あとは「面」として考えると
ベニヤは大きな面を支えますが
杉板は細い面で支えることに
なり強度は変わります。

あくまでも私が聞いた話ですが、
杉板を使うと強度的な問題で
太陽光は載せられないと言われる
ケースもあるらしいです。

さてとにかくベニヤは
恐ろしく値上がりしていて、
2021年の2〜3月は
1枚あたり1,100〜1,200円でした。

それが2022年の9月には
2,700円になっていて、
倍以上になっています。

当社が1軒の家を作る時に
使うベニヤが200枚ぐらいなので、
1,500円上がると合計30万円も
変わることになります。

30万円ということは、
30坪の家だと坪単価で
1万円も上がることになります。

ベニヤだけで坪1万円が
上がったという世界ですから、
構造材の柱や梁、骨組みなども
当然上がります。

それからサッシ、
ガルバリウム鋼板、クロスの糊、
釘、キッチン、照明器具、
コンクリート、鉄筋などなども
すべて上がっています。

本当に上がってない物と言ったら
職人さんの手間ぐらいでしょうか。

職人さんの手間も
これだけインフレになって
生活代が苦しくなっていけば
職人さんの手間賃も上げないと
生活が大変なことになります。

これは一般的に言う
給料アップというやつですね。

職人さんは
サラリーマンではないし、
ボーナスもないし、保証もない、
という世界です。

この辺はやっぱりこちらも
サポートをしてあげないと
いけません。

そういうところも
加味したりすると
どうやったって上がりますよ。

この中で1つの方法として
どうするかと言うと家の坪数を
減らすという方法があります。

35坪で考えていたのを
30坪に減らして予算を合わせる
という方法もあります。

もしくは他の会社にする
という方法もあります。

坪60万円だと
坪数が小さくなってしまうので、
他のメーカーさんで坪50万円で
できるところを坪数だけは
なんとか押さえるという方法です。

それからスケルトンで
家を作ってもらって、
あとは自分でやるという
家もあるらしいです。

スケルトンで基礎を作って、
壁と柱と屋根を作って、
中は全部がらんどうで
断熱材を入れて壁まで
張ってくれるならまだいいです。

仮に断熱材まで
全て自分でやってくださいだと
ちゃんと断熱が取れるのかと
思ったりしますが、今は
そういうのもあるらしいです。

あとは中古住宅を買ってそれを
リフォーム・メンテナンスする
方法ですね。

一般的に言うと中古住宅は
新築よりも安いですよね。

ただ中古住宅は
買い方が難しいです。

よくリフォームには
4種類あると言われています。

1つは単純に
キッチンやお風呂を
替えるという機能だけを
復活させるリフォーム。

でもこれをやっても
建物の躯体は変わらないので、
建物の本体が20年とか25年
経ってきたらどこかで問題が
起こると思います。

次がキッチンやお風呂、
トイレなどを替えたうえで、
外壁を塗り替えやり
床のフローリングを張り替える
化粧直しってやつです。

単純に張り替えるだけなら
良いですが、下地が傷んでいれば
その下地をやり直した上で
新しいものを張る必要があります。

安いリフォーム済みの物件は
結局、剥がして捨てるとゴミに
なります。

ましてや下地まで全て替えると
すごくお金が掛かります。

古くなって下がった床の上に
新しい物を張っただけの、
おしろいを塗ってるようなものです。

そうすると
何が起こるかというと、
最初のうちは張った新しい物の
強度がある良いですが、
下が傷んでいますから時間が
経つにつれて結局はダメになります。

10年ぐらい経って
結局はやり直しというのが
あったりするわけです。

その次のリフォームが、
断熱リフォームです。
ここからはハードルが高いです。

ここまでやって
売っている物件はそんなに
ありません。

大体は器具だけを替えて
機能を復活させるリフォームか、
化粧直しリフォームで終わります。

さらに上になると
◯◯そっくりさんみたいな感じで
本当にフルで骨組みにして
耐震補強もやる感じです。

これをやると逆に新築の方が
安いんじゃないか?
というのもあったりします。

でもほとんどが
お風呂とかを替えただけか
化粧直しをしたリフォームを
買うことになると思います。

ただ必ずどこかで限界が来るので
すごくお金が掛かることになります。

たまたま私の家に
中古住宅のチラシが入りました。

びっくりしたのが価格です。
税込2,830万円だそうです。
田舎なので土地が111坪あって、
建物が38坪あるようです。

111坪ということは、
かなり大きな土地です。
この辺りの土地の相場だと、
坪10万円で見ても1,100万円なら
ちょっと難しいという気がします。

広い土地は総額で
決まってくるので、
坪単価を落として総額を
押さえないといけません。

60坪であれば
11万円でも660万円で
安いという感じですが、
111坪で坪単価11万円なら
1,200万円を超えてくるので、
高いという印象になります。

この家ができたのが
2005年だそうで、
17年前になりますよね。

17年前と言うと、
世の中はローコスト住宅が
全盛期の時代でした。

坪単価でいうと
家が40万円以下で
建てることができました。

そうすると35坪の家なら
外部給排水工事や電気の引き込み、
テレビアンテナを付けるなど
やっていくと
1,500〜1,600万円ぐらいになります。

111坪の土地が仮に1,100万円で、
2,830万円から1,100万円を引くと
残りが1,730万円ですよね。

坪単価でいうと
45.5万円になります。
安いですか?高いですよね?

だってその頃は
新築で40万円ですからね。

今はインフレの問題や
新築住宅が高くなっているから、
中古住宅もそれに引っ張られて
高くなっているかもしれません。

ただこのチラシを見ると、
水回りは全て交換していますし、
外壁も全て塗り替えているようです。

ただ骨組みや断熱自体は
十何年前のままだから、
こういうところを見ると
17年前の金額と同じままです。

これでいずれ
リフォームするとなると
なかなか高い買い物に
なったりするわけですね。

すごく単純に計算していますが、
中古住宅をこういう風に見ると
なかなか難しいです。

これからどんどん
エネルギーコストも
上がっていきますし、
17年前と違って
自然災害も増えています。

そういう視点で家を買わないと、
後で大変なことになります。

ぜひ参考にしてください。