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 | 2022.11.10

【注意喚起】発泡ウレタンは防湿シートが絶対に必要

今回は発泡ウレタンについて、
注意喚起も含めてみなさんに
解説させていただきます。

今回は
松尾先生のFacebookから
引用させていただきます。

この件はこれまで私も
動画やメルマガで何回も
言ってきていることです。

改めて松尾先生が
客観的に精査した結果、
やっぱりという感じに
なったという話です。

発泡ウレタンには
30倍発泡と100倍発泡が
あることはご存知だと思います。

1mmの原液を
30倍に膨らませるのが30倍発泡、
100倍に膨らませるのが
100倍発泡ですね。

そして最近、
120倍発泡が出てきました。

おそらく背景には
材料不足があると思います。

コロナの関係もあって、
原液がずいぶんと品薄に
なっているようです。

なので薄めて
販売数を稼ぐという理由で、
120倍発泡を作ったのだと
思っています。

これを売られる企業さんには
メリットがあるのかもしれませんが、
消費者の方もコスト面のメリットは
あるかもしれませんが、
性能や住み心地など様々な問題点から
すると良いことはないでしょうね。

ちなみに発泡ウレタンには
独立気泡と連続気泡があります。
30倍は独立気泡で、
100倍・120倍は連続気泡です。

連続気泡は湿気を通しやすい
という特徴があります。

発泡率を上げれば上げるほど
湿気を通しやすくなる
という傾向があるわけです。

あとは発泡率を上げていくと、
劣化もしやすくなりますし、
接着力も弱まってきます。

あとは施工する方の腕や見識で
できあがった物も変わります、

これは断熱材も同じで、
同じグラスウールを使っても
きちんとした施工を
してくれる人とそうでない人では
当然、住み心地が変わります。

卓上の計算では
UA値が同じになっても、
絶対に住み心地が変わります。

特に現場で原液を混ぜながら
吹くものはやり方によって
本当に変わってしまいます。

そのようなリスクを考えると、
当社では30倍しか使えない、
というのが私の結論です。

さて本題です。

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松尾先生:
現場発泡ウレタンが急速に
普及しています。
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これは私も同じ印象です。

建売でもローコスト系でも
発泡ウレタンは使っていますし、
職人不足で大工さんが断熱材を
入れる暇がないので、
発泡ウレタンにするのが
本当に多くなりました。

私への質問でも
発泡ウレタンに関する話題が
多くなっているのは
そういう傾向があるからでしょう。

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松尾先生:
そのほとんどは、
防湿シートが施工されていません。
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本来は張るべきなのに、
私も張っているところを
見たことがありません。

当社は張っていますよ。
30倍でも張っています。

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松尾先生:
「現場発泡ウレタンA種3
(100倍、120倍発泡品)
では、防湿シートを設置して
ください。」と指導しているよう
ですが、現場レベルでは
防湿シートの省略が多いです。

しかしながら
「スキンカットをしていない
場合で、かつ温暖地であれば
大丈夫じゃない?」という意見が
暗黙の了解の如く業界で
通用してきたと思います。

私はずいぶん前に
アクアフォームの本社にて社長、
技術系エンジニアを目の前にして
試験所で測定した
スキンカットなしの状態での
通湿抵抗値を頂き、結露計算を
その場で行ったことがありました。

その結果は温暖地でも室内を
20℃50%、面材を構造用
合板で行うのであれば
防湿シートは必要。

ただし、もう少し面材が
湿気が抜けやすいものである
場合は、ギリギリなくても
大丈夫というところまでは
確認していました。

しかし、

スキンカットした状態での
透湿抵抗値を実際に見たことはなく、
印象論として「あの表面のツルッと
した膜をカットしたら通りやすく
なるだろう」とだけは思っていました。

数年ぶりに、アクアフォーム
本社に伺い、これまた以前と同様、
社長、複数の役員さんを目の
前にして建材試験センターの
印鑑付きの生データを見せて
もらいました。

その結果今流通している
120倍発泡の
アクアフォームの透湿抵抗は
スキン層有りの場合で0.00151
スキン層なしの場合で0.00150
とわずかわずか0.7%の
差しかありませんでした。
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つまり、
ほとんど変わらないと
いうことですよね。

100倍でも防湿シートを
本当はやらなきゃいけない
状況なのに、120倍なら
絶対にしないといけない、
という意味だと思います。

100倍でも120倍でも、
絶対にスキンカットはします。
しないと収まらないので。

スキンカットなしでやるなら、
すごく厚い壁を作って吹くか、
3〜4cmですごく薄く吹くしか
ありません。

そうすると今度は
断熱材の代わりにもなりません。

100倍・120倍については
スキン層があろうがなかろうが、
防湿シートを付けないとマズい
というのは本社レベルで言っていると。
ただ現場では全くやられていないと。

さらに住宅業界の方や
住宅系YouTuberの方でも
防湿シートはいらないと
言っている方がいる。

どういう結露計算を
したのかわかりませんが、
寒冷地でやったらアウトです。

群馬県は6地域で温暖地ですが、
夏は40℃、冬は-4〜5℃になります。

地域区分があるとはいえ、
地域によってかなり違うので
そういうところまで
考えないといけません。

それからこんなことも
仰っていました。

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松尾先生:
30倍発泡のような高価で
低発泡倍率の場合、
スキン層の有無はそれなりに
透湿値に差が出るということでした。
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30倍を使ってスキン層なしで
施工する場合、屋根断熱みたいな
吹きっぱなしだとか基礎断熱で
吹きっぱなしの場合は
湿気がそれでブロックされるから
アリかもしれないというところでしょう。

当社は30倍発泡でも
3層に分けて最後は少し
スキンカットをするので、
気密シートはちゃんと
張るようにはしています。

その分、コストや手間は
掛かりますが、長い目でみて
家は住むわけだから、
そこでケチるというのは
私は後でやり直しが
できるわけではないので
止めた方がいいと思います。

私が偉そうに言うことでは
ありませんが、間違ったことを
拡散している方も実際にいます。

こういうところまで
消費者の方が気にしないと
いけないのかと言うとなかなか
難しいですが、今はせっかく
YouTubeみたいなものがあるので
こういうのを観て基本的な
勉強をされると良いと思います。

あまり観すぎると
変な情報まで入ってきてしまうので、
ほどほどにしてくださいね。

一番まともなのは私ではなく
松尾先生が正しい情報を
発信されていると思います(笑)。

ぜひ参考にしてください。