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 | 2024.01.15

①住宅会社の手違いでアルゴンガスが入っていなかった②いま蓄電池を買ってはいけない③セルロースファイバーが正しく施工されているか?を確認する方法④私が不得意なお客さん⑤ノボパンを採用する理由は何か?

今回は質問コーナーです。

1つ目は、新築工事のガラスの間違いについてです。

「契約前の仕様書にはアルゴンガスが入ると記載があったのですが、最終の請負契約時にはその記載がなくなっていました。営業担当に尋ねたところ、アルゴンガスは入っているので大丈夫ですよ、とのことでした。しかし先日上棟が終わり、本日窓本体の型番を見たところアルゴンガスは入っていないものでした。もし交換を依頼する場合、窓周りが傷ついたり、気密が悪くなったりする可能性はありますか?」という質問です。

アルミと樹脂とではメーカーによる違いもあるので一緒くたには言えませんが、当社が使っているトステムの樹脂窓の場合で紹介します。

障子のような引き違い窓や、開く窓などの場合は、極端な話その障子を変えてしまえば済みます。ガスが入っていない障子(窓)を持ってきて、入れ替えれば一発で終わります。一方、FIX窓のようなそもそも開かない窓の場合は、障子がないから仕方がないという状態です。

当社は今年からLIXILさんに変えたのですが、その理由の1つに次のようなことがあります。仮に窓ガラスが割れた時に、YKKさんの場合は障子(窓)ごと工場に持っていって、割れたガラスをはめ込んで持って来ないと修理できないとか、そもそも新しい障子を買わないと対応できないという話を聞いたからです。

LIXILさんの場合はその辺りが改善がされていて、フレームがあって、窓ガラス自体を外せるんです。外してまた入れて、押し縁でガチンと止めることができるんです。

そこで1つ心配なのが、例えば現場で窓ガラスを入れたり外したりすると、工場とは違う品質になってしまい、そこから隙間ができてしまうのではないかということです。

LIXILさんに聞いたところ、押し縁をすごくがっちりやっているので、そこで気密性能が下がるということはないそうです。そもそも工場でも同じようなことをやっているそうです。ただし、交換する時に押し縁が壊れてしまうので、押し縁は再利用できず、新しいものを使うとのことでした。

そうはいっても、気密性能が本当に下がらないかどうか心配だと思います。この方や工務店さんへの提案としては、間違えたとしても工事は進めなければいけないわけですから、完成時にもう1回気密測定をするということです。

この方は、気密測定が間に合わず、測定後にガラスを交換することになったそうで、そこでもし気密性能が悪くなっては困る、という話でした。ですから提案としては、気密測定は途中でやってもいいけど、完成時にももう一度気密測定をやってもらい、間違いなくガラスを交換したけど気密性能は下がっていない、ということを確認してもらうのが、1つの手だと思います。

また、これは工務店としてのマナーではないかと思います。仮にもし当社が間違ってしまった場合、私だったらそうします。2回気密測定をして、気密性能があることを確認して、お客さんに安心してもらう方がいいと思います。ただそれを、この方が家を作っている工務店さんに、私が直接言えるわけではないので、何とも言えません。

しかし、契約前の仕様書には書いてあるのに契約時には入っていなかった、ということであれば、そこでただ単に「入っているので大丈夫です」と言ったのは営業さんのミスだと思います。営業さんがきちんと現場で確認しないといけません。でも実際はありがちなパターンという感じがします。

次の質問です。
「V2Hは割に合わない」という動画に対してのコメントです。V2Hについては、もしよかったら動画を見てください。

「国内最大手のニ○コ○V2Hの663変換ロスは駄目すぎます。663のプログラムも背中がかけないぐらい出来が悪いです。それと、給電と放電は放電ロスが20%あるので、深夜電力やソーラーと安くしたい時間帯をしっかり検討して、設備導入費用を何年で回収できるかの検討が大事です」というコメントです。

本当にそうなんです。4割ぐらい減ってしまうらしいです。それでも残りはしますが、これだけの投資をしているのに4割も減るとなると、微妙な感じはしますよね。

他の動画でも言いましたが、V2Hに限った話ではなく、蓄電池も全く同じです。蓄電池が割に合うのは、言い方は悪いですが性能が悪い家だと思います。日射取得できちんと家が暖まり、屋根裏エアコンで冷えるような家は、蓄電池をつけても割に合わないと思います。ですから当社のお客さんは、蓄電池は全くつけていないです。

また蓄電池については、おそらく今後電池の方式が変わります。全固体電池などになると、本当に小さくなり、より早く、より充電できるようになるので、今の段階で蓄電池を買うのはもったいない気がします。もう少し待てば全然違う蓄電池が出るはずです。全固体型の蓄電池が出たら、金額・サイズ・充電のスピードなどを見て、効率がよければ私も買いたいと思います。

次の質問です。「セルロースファイバーは最強なのか」という動画へのコメントです。セルロースファイバーをネタにした動画へはコメントが多いです。

セルロースファイバーについては、意外に間違った認識をしている方が多いと感じます。セルロースファイバーは私も使っていますが、断熱材という側面だけで見ると、そんなにすごいものではありません。あくまでも新聞紙を切ったもので、それ以上でも以下でもないという感じです。すごく高額・特別なものというイメージがあるかもしれませんが、それはセルロースファイバーマジックです。

セルロースファイバーは、そんなに高いものでもありません。どうして高いというイメージがついたのでしょうか?そんなに高くは売っていないはずですし、当社が使っている高性能グラスウールの方がよっぽど高くて性能もいいです。

だからといって、セルロースファイバーを否定しているわけでもありません。私もセルロースファイバーを使っています。使っていない人間が文句を言っているのではなく、使っている人間が「ここはおかしい」と言っているんです。

「セルロースファイバーは施主が施工する日に立ち会わないと、結構空いているところがあります。許可をとって立ち会うようにすると、かなりの静粛性が担保されます。」というコメントをいただきました。

実際には、空いてしまうのは後からで、工事中に空くわけではありません。工事した時は当然入っていても、密度が低いとだんだん自重で凹んできてしまうからで、ここは難しいところです。

また、他の動画でも言いましたが、密度はしっかり確保しないとまずいです。このコメントにも返信しましたが、セルロースファイバーはそんなに高いものではないですが、コストを安くしたり値切ったりすると、最終的には職人さんの方にシワ寄せが来てしまいます。本来は55Kで吹くところを、甘く吹いてしまう職人さんもいるかもしれません。職人さんを疑うわけではないですが、仕方なくそうなってしまう場合もあるのではないかと感じます。

それに対してまたコメントがありました。「ではどうしたらいいのか。55Kと書いてあるものが、本当に55Kなのかを判断することはできるのか。」というコメントでした。

極端な話、やる方法はあります。使った量で換算する方法です。

密度が55Kという意味は、1㎥あたりに入っているセルロースファイバーの量が55kg、ということです。例えば30Kであれば、30kgしか入っていないから量が少ないということになります。

例えばあるお家の施工で、吹き込む面積が何㎡あって、55Kであればセルロースファイバーの束をいくつ使うから、それを搬入して全部なくなったから、ちゃんと入っている、と換算することはできます。

ただ、そこまできっちり「何個入りましたね」「何kgになりましたね」という風にやるのは、疑っているようで嫌ですし、原始的です。これは結論にはなりませんが、信頼関係としか言えません。この工務店は悪いことをしない、と思う工務店を選ぶしかないと思います。

そのような工務店はどうやって選ぶのかというと、私の場合はいろんな話をしてみます。家づくり・趣味・家庭・会社の話など、いろんな話をして、この人はブレがない、真剣に話しているなと感じるかどうかです。そういうところに人間性が出ると思います。

すごくマナーがよくていいことを言っていても、それだけではないと思います。これは難しいですが、最後は感性、感じる力というところになってきます。

この人はちょっとおかしいかなとか、なんかこの人は嘘っぽいとか、この人は俺に合わないかなと思うかどうかは感性です。言った言葉が正しいかどうかではなく、なんか嘘くさいなと思う感覚が人間は必ず育っています。

私も、車や高い物を買う時に営業マンと話していると、この人は口下手だけど真面目な人だなとか、この人だったら変なことをしないと思うことがあります。逆に、すごくベラベラ喋るような人は、なんか嘘くさいとか、言葉が軽いなと感じたこともあります。

でももしかしたら、その人と私はそもそも感覚が合わないのかもしれません。合わないのなら、一緒にやらない方がいいわけです。もしかしたらその人は、本当はちゃんとした方なのかもしれません。でもその人と私の考え方が合わないのなら、他の人とは合うのかもしれないけど、私とは感覚が合わないということです。合わないということは、信用できないわけですから、やめた方がいいという判断になります。

工務店選びも全く同じだと思います。私もモデルハウスに来るお客さんと話をすることがありますが、このお客さんは私と合わないと
感じる人もいます。あちらも合わないと思っているはずですし、これは仕方がないことです。

合うお客さんだったらお互いに合うと思っているはずです。そういう人は当社で家を建てていただいています。工事中にも話も合いますし、工事後もいろんな相談やメールが来るような関係になります。最初に会った時に、何となく合う・合わないかは感覚としてあると思います。

工務店選びに関しても、こういう感覚を持つとがっかり感がないのではと思います。これは理屈・知識などとは違う世界なので、難しいところです。

前にも言いましたが、こんな話をYouTubeで言っている方がいます。岡田斗司夫さんという、ちょっと太ったおっちゃんです。すごくソフトな感じでゲラゲラ笑いながら、言っていることはかなりきついという感じです。

あの方が言っていることは、本当に的を得ています。理屈・理論・知識・学力とか、そういうものではない世界です。人間はどういうものなんだとか、そういうことを言っています。ああいう動画も見てみると、いろんな意味で勉強になりますし、家づくりの勉強の1つにもなると思います。

次の質問です。

「注文住宅を検討中で、壁の構造について質問です。耐力面材をノボパンSTPⅡ(パーティクルボード)、断熱材をウレタン吹き付け(100倍発泡)85mm、防湿気密シート、ビニールクロスで考えています。この場合、耐力面材をEXハイパーなど耐火性のあるものに変更しないと、壁内結露や防火性に危険な住宅になってしまうでしょうか?また、防火性の面では症例準耐火にしようとするとおお、吹き付けウレタンを断熱材に選んだ場合でも安心できる住宅になるでしょうか?」

パーティクルボードは、当社も車庫の内装とかに使うことがあります。アメリカンチックな木の板です。85mmということはスキンカットしない前提でやっていますし、防湿気密シートも貼ってあって、仕上げはクロスというのもいいと思います。

まず、100倍発泡で外側がノボパンということは、外に通気がかなりしづらくなっているのが現状です。それを抑えるために防湿気密シートを中に貼っているのだと思います。ただ、100倍発泡を吹く時点で、外側の面材にノボパンのような透湿しないものを使うのは、私の中ではオススメできません。

気密シートを貼るとしても、ノボパンにした理由がよくわかりません。ましてやノボパンはベニヤですから火にも弱いです。ではなぜノボパンにしたのかというと、これは単純にコストの問題ではないかと思います。

ノボパンは安いので、ローコスト系の会社はこれを使うことが多いです。大手でも、ノボパンを使う会社はローコスト系のところが多いと思います。工務店さんでもそうです。

私は、ノボパンを使うメリットはそんなにないと思います。強いて言うなら安いことです。この方が言っている壁内結露の問題に関しては、ノボパンはよくないし、防火性についてもよくないです。

ただ、サイディングの場合は、ノボパンの外に防火サイディングを張ってそちらで耐火性を取っていくので、ノボパンが悪いというわけでもないです。

しかしそうは言っても、わざわざ燃えそうで湿気を通さないものを使うことはないと思います。EXハイパーなどの方がいいと思います。当社もEXハイパーを使っています。

また、省令準耐火については、場所によってはダイライトを使わないと認定されない場合もあります。EXハイパーは防火基準を満たしていないので、サイディングではない場合はまずいです。これは地域によって違うので一概には言えません。

1つ言えるのは、ノボパンを使うメリットは湿気的にも耐火的にもほぼないということです。強いて言うと安くなることです。ただ、安くなるとは言っても、家全体でノボパンを使ったからといって何十万円も安くなるわけではありません。できれば変えていただいた方がよろしいのかなと思います。