facebook
instagram
youtube
ホーム > ブログ > YouTube > 家づくりには4つの肝がある
YouTube
 | 2020.10.05

家づくりには4つの肝がある

今回はものすごく
重要な話です。

家づくりの肝についてです。
要は重要ポイントですね。

これはお客さんから
聞いた話ですが、
高気密高断熱で
性能の良い家をつくっている
会社さんに家づくりの肝は
4つだと言われたそうです。

その4つのポイントとは、
断熱、気密、窓、換気、
だそうです。

この4つを気を付ければ、
本当に良い家ができるという
話をされたそうです。

確かにこれは
間違ってはいません。

断熱も気密も重要ですし、
窓や換気からの熱損失も
大きいと私も説明して
きました。

これらは重要ですが、
こういう話を聞いたときに
怖いことがあります。

結局それは何なの?
という話です。

これを商品に
置き換えられてしまうと
困ってしまいます。

例えば断熱が重要ですと。

だからなんとかの断熱材を
使っていますとか、
なんとかウレタンとか、
何々を使ってますとか。

気密が大事だから、
当社のC値は0.5ですとか。

窓が大事だから、
当社の窓はAPW430ですとか。

当社の換気は
一種換気ですとかね。

こういう風に
置き換えられてしまいます。

確かにこれは
個々を見れば間違っては
いませんが、トータルで
本当に良い家になるのかは
全く別の問題です。

これは他の動画で
何度も解説してるので
繰り返しになってしまい
申し訳ないのですが、
初めて観る方もおられますので
説明します。

まず断熱材ですが、
性能の良い物を入れるのは
良いですが、やはり
気流止めや熱欠損を
起こさないように
断熱材を入れることが
大切です。

「30年もたない家」のつくり方

袋入りグラスウールは施工が難しい

なんとかの断熱材を
使っているから良いというのは
正しくはありません。

熱伝導率と熱抵抗値の
比較をしなくてはいけません。

断熱材は数値だけで選んではいけない

一番怖いのは、
何々を使ってるから良いと
言い切ることが私的には
怖いと感じます。

次に気密ですが、
C値が低い方が良い
というはあります。

C値が5よりも
0.5の方が良いのは
良いですが、これも
気密の取り方に問題が
あることもあります。

例えば気密を高めるために
引き違いサッシは使わずに
FIX窓とか縦辷り窓を
使った方が良いという
住宅会社さんがいます。

確かに合ってはいるけど
正しくはないと思います。

当社は高さが2200mmも
あるような引き違い窓を
南側に6枚も7枚も
使います。

それでも気密は上がります。

何が言いたいかと言うと、
家の壁などサッシではない
部分の隙間を減らします。

サッシは緩むという前提で
やるのか、サッシで
一生懸命に気密を高めて
他の部分は緩むのか、
トータルで言えば平均は
同じです。

どちらで取るのか?
ということです。

サッシで取ってるのか
それとも壁や基礎、
天井で取ってるのかで
言うと、同じC値でも
理屈が違うのはおわかり
いただけると思います。

気密が高ければ良いですが、
サッシを変えてまで
気密性能を高くするのは
本末転倒だと感じるところも
あります。

あとはそもそも間違った
気密測定をしている
会社さんもおられます。

あとは窓。

APW430というYKKさんの
トリプルサッシですね。
当社でも使っています。

サッシとしての性能は高くて
アルミサッシに比べれば
4倍ぐらいの性能があります。

アルミ樹脂サッシと
比べても2倍ぐらいの
性能があります。

ただ一般的な断熱材、
グラスウールに比べたら
半分もないぐらいの
性能なので、
サッシとしては良い物ですが
断熱材と比べたら性能は
高くないので、それを
どんどん使うのはおかしな
話ですし、結果的に熱損失を
起こすので、良い窓を使えば
良いという問題でもないです。

最後に換気です。

一種換気は熱交換換気と
一般的に言いますが、
色んなタイプがあります。

一種換気は一般的に
熱交換と湿度交換をしてくれる
換気方法です。

語弊があるかもしれませんが、
一種換気を付けたからといって
家の中が暖まったり涼しくなったり
湿度がすごく下がることは
私の経験からはありません。

確かに高いものを使えば
湿度がすごく下がることは
ありますが、その分、
メンテナンスコストもかかるし
フィルターもすごく高いです。

あとは換気による熱損失は
ありますが、本州で換気による
熱損失だけで家の中の環境が
そんなに変わるかと言えば
私の経験上、ありません。

それならちゃんと空調計画を
して、普通に断熱や気密をすれば
カバーできるという認識です。

当社のお客さんは
一種換気を付ける方と
付けない方がいますが、
両方で測定してみても
三種換気を使った家の方が
夏はすごく暑くなって、
冬がすごく寒くなることは
正直ないし、そういう声も
ありません。

一種換気の方が
良くなるというイメージなので
間違ってはいないけど
正しくないという感じです。

つまり何が言いたいかと
言うと、結局これらは
あくまでも枝葉です。

あれこれを使えば
住み心地がよくなるわけでは
ありません。

私はよく車にたとえて
お客さんに話をします。

大きいエンジン積んで、
太いタイヤをはいて、
スポイラーを付けて
サーキットを走ればタイムが
出るかと言えば出ないですよねと。

馬力を落として、
トラクションと言って
タイヤにかかる力をうまくして
バランスを良くして
ボディの剛性を良くした方が
結果的にタイムが早くなります。

家もそれと同じで、
良い物を使えば全てOKという
わけではありません。

それだけで良い住宅ができれば
ものすごく簡単な話になります。
そんなことはありません。

くれぐれもお気を付けください。