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 | 2019.10.26

袋入りグラスウールは施工が難しい

今回は断熱材について
解説をさせていただきます。

断熱材といっても
今回は袋入りグラスウールです。

一般的なグラスウールというのは
気密シートみたいな袋の中に
入っています。

それを大工さんが
貼っていくというのがまだまだ
一般的だと思います。

たまたまとある
大手ハウスメーカーさんの
現場を見た時もやっぱり袋入りの
グラスウールを使っていましたね。

それが一般的なので
悪いという意味ではありません。

うちの会社は
袋入りグラスウールを使いません。

袋入りグラスウールを
使っている限りは高断熱になりにくいし、
湿気も防げないんじゃないかなと
考えるからです。

袋入りグラスウールは
そのまま柱と間柱の間に入れていきます。

うちが使っているのは
生グラスウールといって、
袋に入っていない単純な四角いものです。
袋にあたるものは後から貼ります。

この生グラスウールを切って、
柱と間柱の間に入れていきます。
その内側に気密シートというものを
貼るという構成です。

まず袋入りグラスウールを使ってる限り、
赤丸部分の隙間が埋まりません。

するとその部分で断熱欠損というのを
起こしてしまいます。

それから袋入りグラスウールの
もう一つ問題は内側の気密ライン、
専門用語で言うとペーパーバリアと
言いますが、どうしても袋ごとに入れるので
ペーパーバリアが切れてしまいます。

中には大工さんが
間違った施工をしてしまうケースもあります。

柱を出した状態で耳を折って、
その耳を柱の内側に留めちゃうという事を
してしまう大工さんもいます。

気密ラインが通っていなくて
中に入っているので、
湿気が壁の中に入りやすくなる
というのがあります。

あくまでも気密ラインというのは
柱も含めて内側で線のようにして
中に入れないといけないというのが
気密の取り方です。

断熱欠損も起こしてるけど、
気密の欠損も起こしてるという
一番悪いパターンですね。

でも意外にこういう施工をしている
大工さんはものすごく多いです。

こういう方法で良いんだ、
と覚えてしまってずっと
施工されちゃってるんでしょうね。

でも袋入りのグラスウールを
売ってるメーカーさんの
ホームページや施工要領書を見ても
必ず耳は外に出してくれと言っているので
これは完全に間違いです。

いずれにしても
袋入りグラスウールはこういう事が
起きやすいです。

なのでできれば
袋に入っていないグラスウールを使って
ちゃんと内側で気密を取るという方が
暖かくて住み心地が良くて
湿気にも強い家になります。

ぜひ皆さんも
お気をつけいただければと思います。