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 | 2021.03.25

基礎工事に最適な季節は?

今回は基礎について
解説をします。

お客さまからよく
いつ頃から家づくりを
始めるのが家にとって
良いですか?と聞かれます。

逆を言うと、
いつ頃は避けた方が
良いか?ですね。

これは地域によります。

当社は群馬県太田市に
ありますが、
群馬県太田市に限って言うと、
特にいつ始めても
悪いことはない感じがします。

施工的な立場で
強いて言うのなら、
梅雨の時期です。

梅雨の時期に
コンクリート工事をやるのは
なかなか面倒くさいです。

雨が当たらないように
ブルーシートをかけたりする
養生の手間がものすごく
かかるので、できれば梅雨の
時期にコンクリートは
打ちたくありません。

梅雨より前に基礎をつくるとか、
梅雨が明けてから基礎を
つくった方が私らの立場から
するとラクで良いです。

私の住んでる地域のすぐ隣、
軽井沢だと群馬県太田市とは
まったく温度が違います。

冬の最低気温は
マイナス10℃以下になることも
あると思います。

そうすると凍結と言って、
泥が凍っちゃうので
そもそも掘れないとか
コンクリートも
固まりづらくなります。

なので軽井沢では1月・2月に
コンクリート工事はやらないで
12月に基礎をやっておきます。

北海道だったら日中で
-20℃ということもあります。

そこで基礎工事をやるのは
至難の業だと思いますので、
場所によりけりです。

そうは言っても、
寒い時期に基礎工事を
やるときには気を付けるべき
ポイントがあります。

それは基礎コンクリートの
強度を高めるということです。
よく温度補正と言います。

コンクリートというのは、
セメント、砕石、水を混ぜて、
セメントの熱で水分を飛ばして
固めるものです。

これが寒いときだと、
コンクリートを流しても
なかなか熱が上がらなくて
水分が飛ばなくなっちゃう
という理屈です。

水分が飛ばない状態で
朝方のすごく寒いときを
迎えちゃうと、中の水分が
凍って場合によっては
コンクリートにヒビが
入ってしまいます。

凍結によるクラックですね。

クラックが入ると
コンクリートの強度が
出なくなります。

それを防ぐために
温度補正と言って
コンクリートの量を
増やすことがあります。

これには基準があって、
外気温が1桁になるような
時期の場合に温度補正をして
コンクリートの強度を
高くします。

コンクリートの強度を
高くするのは、つまり、
セメントの量を増やす
ことになります。

普段、使ってる
コンクリートの強度は、
当社であれば寒くない時期で
24kgです。

これを寒い時期にすると、
+6kgにして合計で
30kgにします。

そうすれば寒い時期でも
コンクリートの熱が上がって
凍結しづらくなります。

ただ難しいのは、
絶対にそうしなくてはいけない
という法律ではないことです。

あくまでもこういう風に
した方がいいという指針なので、
法律違反や建築確認申請の検査で
突っ込まれるわけではありません。

どちらかと言うと、
各々の住宅会社さんの
考え方次第なところが
あると思います。

コンクリートの強度が
21kgという会社もあるし、
寒い地方であれば
最初から27kgにしておく
こともあります。

このあたりはバラバラです。

地域によってコンクリートの
固まり具合もあるので
正解はありませんが、
あくまでも一般論でよく
言われるのが24kgぐらいの
コンクリート強度であれば
60年ぐらいの耐久性があると
言われています。

これから家をつくるときに
若い方であれば50年とか
そのぐらいは住まれるかも
しれないので、コンクリートの
基準強度である24kgを
使っておいた方がいいと思います。

なおかつ冬の寒い時期に
コンクリートを流し込むとか
そもそも寒い地域で
コンクリートを打つときは
元から27kgにするとか、
温度補正をして30kgとかで
やった方がいいと思います。

このあたりはみなさんが
頼まれる住宅会社さんに
聞いてみるが良いです。

あともう一つ、
実は暑すぎても
コンクリートは硬化しません。

真夏のすごい暑いときに
コンクリートを打つときも
温度補正をしないと
なかなかコンクリートが
固まらないです。

これからますます
気候が変動していくので、
だからこそ基礎の強度も
考えながらやっていくのが
良いと思います。