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 | 2023.12.05

①建て替えでも問題が起こる事もある②違法駐車されてしまう場合の対応方法③真壁工法のデメリット④数世代住める家の作り方

今回は質問コーナーです。

親御さんの土地に家を建てる際に、すんなりと建てられない場合があることを以前に解説させていただきました。なかなかこういう視点で、消費者の方が考えることはないと思うんです。何となく親が土地があるから家を建てていいよ、と言えば建てられると思うかもしれないけど、建てられる土地もあれば、建てられない土地もあるし、仮に建てられるとしても、すごくお金がかかる土地もある。

都会にはなかなか、そういうのはないと思います。都会の場合は区画整理がされているけど、田舎の場合はグチャグチャです。田んぼ・畑・工業団地・住宅街といろいろあるじゃないですか。その境目というのは、目に見える線が土地に引いてあるわけじゃないから、結局それは役所が発行している土地の区分表を見ながら、俺の家はここだから家を建てられると判断するしかない。

あとは調整区域と言って、本来家は建たない(土地)なんですけど、昔に家が建ってた場合は既存宅地と言って建てられる。ただ建てるためには申請をしないとダメとか、いろいろあるんですが、それを全部やらないといけない。これは住宅屋さんに相談してもいいし、あとは測量士さんに相談すればすぐに解決できます。そういうことをやらないで進めていっちゃうと、あとで問題が起こる。

あとは田舎でありがちなのが、水道を引きたいんだけど、遠くの方にしか水道がなくて、水道を引くだけで200万円かかっちゃうとか。国が管理してる道路に水道が入ってる場合で、普通の道路と見た目は同じですけど、道路は道路でも国が管轄してるとなると、ハードルが上がります。申請するところも国になってきますし、舗装道路の作り方も国道というぐらいなので、いろんな車が通っても凹まないように、すごく頑丈に作ってあるんです。

それをカットして水道を入れるとなると、また元の状態に戻すのが大変なので、国道が前にある家なんかだと、すごくお金がかかったりするし、国が相手だと手続きをするのに時間もかかるし、市役所じゃなくて国道を管轄している事務所のさらに先のところへ行く必要があるから、なかなか面倒臭い。そういうのは気にされた方がいいかなという感じです。

前置きはここで終わりにして、いただいた質問です。

「道路側に公有地が含まれているのに、新しく家を建てて公有地を駐車場にしている方がご近所にあります。高い土地代を払って周囲の方も含めて土地を買ったのに納得がいかないです。この様な事は何処にうったえればよいのでしょうか教えて下さい。」

難しい問題です。はっきり言って、違反だよね。公有地というのは公共のものですから、そこへ勝手に車を駐める・物を置くのは違反です。一番いいのは役所に言うことです。

ちなみに、これと似てるケースが、うちの現場でもあったんです。ご近所さんの車が路上駐車してるから、工事をする際に邪魔になるんです。危険だし、通行の妨げになってるし、子どもも歩いてくるのでと言ったら、警察がすぐ見に来てくれて、その方に注意をしたら、一時は置かなくなったけど、今度は別の場所に置き始めたんです。そもそも車を置くなら、車庫証明を取らなきゃいけない。軽自動車だったら車庫証明を取らなくても駐められるのかもしれないけど、公有地はみんなが使う場所だから、そういうことはされない方がいいと思います。

では次です。

「真壁では付加断熱をしないと柱自体が断熱材になり気密シートも貼られずに湿気を吸うように思うのですが、このとき柱の内部で結露が生じないか」というご質問です。

昔の家は真壁と言って、仕上げに柱を出したんです。壁から柱を1cmぐらい出して、プラスターボード貼って、その上にクロスや珪藻土を塗って、断熱材を入れる。今でも真壁工法をやってる大工さんもいると思います。

ちょっと話がズレますけど、真壁工法と大壁工法の違いというのが、同じサイズの柱を使っている場合に、真壁工法では壁が薄くなっているので、中に入ってる断熱材が少なくなっちゃう。あとは壁が薄いのに筋交いを入れちゃったら断熱材がほとんど入らないので、筋交いが入っているところには断熱材がほとんど入っていないことになる。そこから断熱欠損がどんどん起きてしまうので、注意が必要です。

昔の真壁工法だと外側にも柱を出してたんです。木が見えているということは、室内から湿気が来た時に、この木が湿気を吸い込んでしまって、冬に外から冷やされてしまうと湿気が悪さをして、木がボロボロになるかもしれないという心配をされている。たしかにそれは一理あります。仮に家の中ですごく湿気が出て、この木がグイグイ湿気を吸っちゃって、思いきり水分が溜まったまま外が氷点下になれば、この中の水分が凍ったりしますから、木の中で膨張しちゃって木が弱くなるかもしれないけど、そうなるケースはちょっと考えにくい。あとこういう木は空気にさらされているからどんどん乾燥する。

1回乾燥した木というのは、そんなに水分を吸わないんです。それよりも、木を常に外側に晒していると、この木自体が雨風で傷んでくるので、そちらの方が心配かなという感じがします。それを防ぐためには軒を出してあげたり、湿気の多い山や田んぼの近くにはこういう家は建てない方がいいかなという感じがします。

では次です。

「貴社では、家は何代住むことを設定していますか」というご質問です。

何代住むかということは、率直に言うとわからない。私もそこまでは想定はしてないです。ただ私がいつもお客さんに言うのは、例えばお客さんが今27歳だとしたら、あと50〜60年ぐらい生きる可能性がある。現代の医学・栄養事情によると、今は若いからわからないかもしれないけど、70〜80歳になった時に、本当に使いやすい家かどうかいう視点で間取りとかを考えておかないとまずいよ、というお話はします。なのでそういう家を作っておけば、仮にその方のお子さんが将来家を受け継いでも、使いやすい間取りでいいと思うので、まずは間取りの部分が大事です。

あとは耐久性の部分だと、基礎。ちゃんと強度の高いコンクリートで作れば、持たないことはない。あとは建物の骨組み、建物の躯体に関しては、通気が大事です。乾燥させるようなことをしてあげれば、木というのはそんなに簡単にボロボロにはなりません。木がダメになるのは、腐朽菌が発生しないように、木を常に乾燥させてあげる。生温かい状況が一番悪いので、躯体に関してはそんなところです。

あとは外壁に関しては、ガルバリウム鋼板と杉板を使うように推奨はしてます。どちらも耐久性が高いんです。残念ながらサイディングとかだと50年は持たないです。塗っても塗っても持たないし、反ってきたり割れが入っちゃうと思います。あと交換するのも大変です。サイディングを全交換するとなったら、足場を組んでバンバン外す上に、すごく処分費もかかります。止めてる金具も使えなくなります。剥がした瞬間に曲がっちゃったりするので、それをまた全部打ち直したら、すごく金額が高くなる。もし50〜60年住もうと考えたら、サイディングという選択は絶対にないです。

屋根に関してはガルバリウム鋼板が一番いいのかなと思います。ガルバリウム鋼板は錆びにくいですし、25年ぐらい経って1回塗れば、また20年ぐらいは持つかなという感じがします。メンテナンスしやすいとか、塗ればOKとか、ペンキ屋さんとかに頼んで塗ればまた持つというようなものを選択した方が、何世代にも渡って住める家になるんじゃないのかなという感じがします。

なお機械類は全然ダメです。トイレ・換気扇・エアコンとか、IHヒーター・エコキュートとか、機械関係は絶対に持ちません。その中でも機械類を選ぶ時には、当たり前だけど、なるべくシンプルな機械を選ぶといいです。空調機だったらエアコンが一番楽でいい。ここはその会社さんの考え方もあるし、建てられる方の考え方もある。いろんな手法があります。いずれにしても、質問にあったような、何世代にも渡って住むというのであれば、そういうところが基本になるかなと思います。