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 | 2020.07.18

高気密高断熱だけでは住み心地はよくならない

みなさんは私の動画を
見てくれてる方なので
いろんな勉強をされてると
思うので大丈夫だと
思いますが、住み心地の
良い家をつくるために
高気密・高断熱にするのは
基本みたいなところって
正直ありますよね。

断熱性をちゃんと高めて、
窓もちゃんとしたものを
使う。

気密を高めないと
換気もうまくいきませんし、
湿度のコントロールも
できないし、熱も出入りが
しやすいというのがあるので
高気密・高断熱はやっぱり
はずせないです。

ただその他に、
実は二つ大事なことがあって、
これも重要視しないと
本当の意味で住み心地は
良くならないというのが
あります。

これからお話する二つは
語られてないというか
意識されてない住宅会社さんも
多いような気がするので、
その辺りを解説してみたいと
思います。

それは調湿と蓄熱です。

言葉では語られますが、
あまりイメージはないと
思います。

これが揃わないと、
なかなか本当の意味で
トータルではなかなか
よくなりづらいと言うか
本当の意味で住み心地は
良くなりません。

高気密・高断熱の住宅は
意外にありますよね。

ハウスメーカーさんや
ローコスト住宅さんでも
高気密・高断熱住宅を
つくっています。

「住み心地が良い」という
フレーズを使いますが、
実際に夏でも冬でも
湿度に対して人間は
ものすごく重要です。

湿度は
冬は乾燥しやすいし、
夏は嫌な感じですよね。

あとは湿度が高いことで
エアコンの負荷も増えるし
冬なら風邪も引きやすく
なるとかいろんな部分が
あります。

なので湿度コントロールは
意外に重要です。

ではどう調湿するかと言うと
他の動画でも言いましたが
珪藻土や漆喰を使うことで
調湿を助けてもらうことが
まずあります。

それから木。

例えば床板はフローリング
ではなくて無垢の木を使う
とか、柱も一部は化粧で出す
とか、階段も既製品の階段
ではなく木の階段で組むとか、
木はものすごく調湿を
してくれます。

あとはエアコンを使う方法も
確かにあります。

それから太陽光。これも
光の入れ方によっては
調湿してくれます。

太陽光を一部入れてあげて、
中の湿気を飛ばすのも
テクニック論としては
あります。

ハニカムブラインドや
アウターシェードを閉じて
日射をカットするのも良い
ですが、あえてそこを一部
外すことによって太陽光を
入れて湿気を飛ばすという
高等テクニックもあります。

なのでみなさんが家をつくる
ときには、珪藻土や漆喰、
木をなるべく使うとか
窓の付け方がポイントになる
ことを覚えておいてください。

次は蓄熱です。

蓄熱体として一番大きいのは
基礎の土間コンクリートです。

コンクリートは熱が
温まりにくく冷めにくいという
性質があるので、逆に言うと
一回温まると冷めにくいです。

なので基礎断熱にすると、
床下エアコンでコンクリートが
温まってきます。

極端な話、多少寒くて
床下エアコンを稼働させなくても、
蓄熱体として温まった
コンクリートがじんわりと
温めてくれるというのが
あります。

ただし基礎断熱にしないと
床下に空気が入って熱が
逃げてしまいますから、
基礎断熱では蓄熱体として
良いということです。

あとは木ですね。

木もコンクリート程では
ないですが、鉄骨や
鉄筋コンクリートに比べれば
熱を吸いやすくて出しやすい
ので蓄熱体になります。

それから断熱材。

断熱材も熱容量と言って
熱をものすごく蓄えやすい
ウッドファイバーのような
木でつくった断熱材が
あります。

そういうのだと
蓄熱をしてくれるという
効果もあります。

プラスチック系の断熱材は
性能は確かに良いですが、
蓄熱体としては機能しません。

そうやって売り込みを
してるのかと言われそうですが、
木の家は蓄熱体として考えても
調湿体としても私は良いと
思っています。

なので高気密・高断熱住宅は
プラスチックの断熱材を使って
鉄骨やRCを使ったとしても
高気密・高断熱はつくれます。

ただ本当の意味で
住み心地という部分を考えたら
単純に高気密・高断熱の家を
作れば良い訳ではなくて、
調湿や蓄熱という部分まで
考えないと、生身の人間が
住むときに気持ち良いとは
なりません。

あとはランニングコスト。

ランニングコストが
かからない家になりにくいので、
高気密・高断熱住宅は
良いけどそれだけの目的では
もったいないなと個人的には
感じます。

家づくりはいろんな部分を
考えているとなかなか面白い
ですし、本当に良い家に
住んだときに気持ち良いなと
私も実感しますので、
ぜひこういうところも
ご参考にしていただければと
思います。