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 | 2025.08.10

①簡単にリフォームできなくなります②カーポートは確認申請が必要です③カーポートが建てられないケース④違法建築物がバレるケース

今回は、リフォームについてお話ししようと思います。

メルマガでは解説をしましたが、今年の4月から建築確認申請の方法が大幅に変わりました。新築に関してはそんなに変わっていないため、当社としては全く問題ありませんが、確認申請を審査する機関はかなり大変らしいです。昔は、申請書を出してから10日ぐらいで許可が下りていましたが、今は1ヶ月ぐらいかかるみたいなので、混乱しているのかなと思います。

リフォームの方もかなり厳しくなっているようです。実際に、リフォームを専門にやっている方と話す機会があったので、「4月以降いろいろ大変ですか?」と聞いてみたところ、「なかなか大変ですよ。」と言っていました。洗面台やキッチンを取り替えるとか、化粧直しリフォームをする場合は、4月以降もこれまで通りできますが、建物の骨組みをいじくるとか、一部壊してやり替えるという場合には、今後は申請が必要です。

例えば、床が随分と傷んでいるので、新しくするとします。今ある床の上にペタッと張ってボロ隠しをするのであれば、骨組みは一切いじくらず、上からカバーするだけなので、問題はありません。ただ、そもそも床の下地がダメになっている場合には、下地まで変えなくてはなりません。そうなると、床を剥がして、下の土台を取り替えることになります。これは構造をいじくることになるので、申請が必要というわけです。

また、今ある窓を二重サッシにする分には問題ありませんが、腰窓で小さいから掃き出し窓にしたいということであれば、壁の一部を壊さなければなりません。それも構造をいじくることになるので、申請が必要になってしまいます。「そのくらいいいじゃないか!」と思うかもしれませんが、ちゃんと申請しないとまずいみたいです。

そうは言っても、世の中にはそういうのを全くわからず、勝手にやってしまう人もいると思います。大きなリフォーム屋さんだったらちゃんとやるでしょうけど、個人経営のリフォーム屋さんだったら、「すぐできますよ!」と言って、申請せずにパッパとやってしまうかもしれません。仮に見つかったら役所から指摘が入ると思うので、申請をした上で謝りに行くことになるでしょうね。

カーポートは、アルミの柱を4本建てて、屋根をポンと載っけて、コンクリートを打てばすぐに完成してしまうものですが、本来その工事は、確認申請を出す必要があるものです。これまでは暗黙の了解で、みなさん出さずにやっていて、役所も何となく目を瞑っていたんでしょうけど、これからは絶対にダメという感じになるんでしょうね。

カーポートを建てるにあたって、いろんな条件が絡んできます。絵のように、道路があって、敷地があって、家が建っているとするじゃないですか。あとからカーポートを建てて、車を駐めたいという場合、当然カーポートという構造物を建てるわけなので、役所の方に確認申請を出して、OKを貰うという作業が必要になります。このように申請をすれば建てられるというのは事実ですが、当然コストは上がりますし、建てられないケースというのも出てきます。

田舎で建て替えをする場合や、母家のすぐ前に息子さんが家を建てるという場合に、問題になることがあります。絵のように、母家や物置があるところにカーポートを建てるとします。この時、母家は大工さんに頼んで増築済みのため、違法建築物になってしまっていることがあります。物置についても、確認申請を全く取らずに建ててしまっていることがあります。その状態で家を建てたいと言っても、そもそも違法建築物を何とかしなければならないという話になるわけです。

許可を下す条件として、物置を壊すということも起こり得ます。そういう場合には、敷地を分けて、ここは300-1、ここは300-2というように別の地番を作れば問題ありません。ただ、代わりに土地の測量をちゃんとしなければならないので、たかがカーポートのためにすごくお金をかけることになります。これからはこういうことが必要になってきます。

20坪ぐらいの狭い土地に2階建ての家がボーンとあって、余ったところにカーポートを作っているというパターンは、都会ではよくあるんじゃないかと思います。これについては、建蔽率を守る必要があります。建蔽率は大体60〜70%くらいなので、30坪の土地であれば、1階の面積が21坪までの建物しか建てられないことになります。この家がもし20坪だったとしたら、残り1坪しかないわけです。なので、ギリギリ建てられる隙間があったとしても建てられないという状況になります。

それでも、リフォーム会社さんにはいい加減な人もいるので、建ててしまう人はいるかもしれません。そういうことは大抵バレないとは思いますが、バレることもあります。私の経験だと、第三者の言い付けによってバレるケースがあります。近所に仲の悪い人がいて、その人が「あそこにカーポートが建っているのは邪魔だ。」と、役所に電話して発覚することもあるみたいです。そうなると、役所の人も見に来ざるを得ませんよね。

こういうのは、仕方がないということにはならないと思います。広いところであれば、土地を分筆すれば面積的にはOKなので、壊さなくてもいいということになるかもしれませんが、狭いところに無理矢理押し込んで作っている場合、解体しなければならなくなります。作っていただいたリフォーム屋さんに「違法じゃないか!」「金返せ!」「壊してくれ!」と言っても、応じてはくれないと思います。

いずれにしても、これまでは何となくやっていたことが、これからはかなり厳密化してくるので、お気をつけいただいた方がいいかと思います。また、リフォーム会社さんによっては、そういうのをわかっていない人もいると思います。わかっていたとしても、契約書に小さな文字で「当社は責任を負いません。」と書いた上でハンコを押させるケースもあるので、消費者の方もこういうことぐらいは知っておかないとまずいんじゃないかなという感じはします。

ZEH住宅というのは、そんなに性能が高いものではありません。ただ、これからZEH住宅も断熱等級6が基準になってくるので、性能は上がっていくことと思います。データによると、ハウスメーカーさんの作る家の7割ぐらいはZEH住宅になっているそうです。それに対して中小工務店では、ZEHをクリアしているのは2割ぐらいのようです。8割はZEHをクリアしていないというのは、本当にびっくりですよね。そういう数字を見ると、やっぱり差は激しいんだなという感じがします。