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ホーム > ブログ > YouTube > ①ハニカムブラインドを勧める理由②巨大吹き抜けとスキップフロアの危険性③構造用合板には使ってはいけない部材がある
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 | 2022.01.25

①ハニカムブラインドを勧める理由②巨大吹き抜けとスキップフロアの危険性③構造用合板には使ってはいけない部材がある

今回は質問コーナーです。
まずは最初の動画です。

▼①木材の価格は上がり続けるのか?②無垢材は扱いづらい
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/mokuzai_kakaku_mukuzai/

次のコメントをいただきました。

動画を見て樹脂サッシを
使いたかったのですが、
依頼した工務店さんが複合推しで、
妻も値段が高くて枠が太いのは
嫌だということで断念したと。

こういうことはあると思います。

確かに樹脂窓は
枠の太さがカッコ悪い
というのはあります。

LIXILさんは枠を細くして、
ガラスの性能を高めて
総合的にガラスのUA値を
下げています。

YKKAPさんは
枠をちゃんと太くして、
ガラスの性能も良くして
満遍なく性能を上げる
という感じです。

別にLIXILさんを
批判するわけではないですが、
枠の方で結露をしちゃうのは
あったりします。

ここはなかなか難しいです。

薄くシャープな窓は
カッコ良かったりします。

デザイン系の設計士の
先生はLIXILさんの窓を
使う傾向が多いようです。

樹脂のサッシを使っても、
枠を見せないように
外壁を貼っていって
ガラスだけスッキリ見せる
なんてことをやっている方も
いらっしゃいます。

確かにカッコいいですよね。
ただ難点はコストが掛かる。

性能が良ければいいという
問題じゃないところがあるので
難しいですね。

さて、
コメントはさらに続きます。

しかし最近は寒くなり、
特に寝室の窓から冷気を
感じるので妻を説得して
内窓を付けたいと。

南面は冬の日射取得を
考慮するとどうすれば
よいでしょうか?
というご質問ですね。

セオリーとして、
西・東・北面は弱いので
そこは強化するのが
パッシブ設計の理論です。

なのでこの方は
内窓にLow-Eを付けたいけど、
南側にペアガラスのLow-Eを
付けちゃうと熱損失は減るけど
日射取得が減って寒くなる?
という話ですね。

これは確かにそうですね。

一番簡単な方法は、
ハニカムブラインドを
設置することです。

ハニカムブラインドには
シングルハニカムと言って
厚みが25mmぐらいの物や、
ダブルハニカムと言って
45mmの物もあります。

当社も使い分けています。

南面も日射取得を
促進したいところがあるので
トリプルガラスを使うことも
あります。

その場合は熱損失が増えるし、
特に冬は弱くなるから
ダブルハニカムの厚い物で
強化をします。

日射取得もできながら
閉じることによって
熱損失も減らします。

ただマイナス面として
アルミ樹脂サッシなので、
ハニカムを付けることで
ハニカムとサッシの間に
冷気が溜まって窓が
結露することもあります。

内窓を設置するのであれば、
Low-Eじゃなくても
いいのかなと思います。

本当は樹脂を使った方が
良かったという結論に
なりますが、
なかなか難しいですね。

とにかく南の窓は
可変できるようにしておくのが
セオリーです。

熱を入れることもできるし、
熱を逃がさないこともできる。

夏であれば
外を閉めることによって
熱をカットする。

南面は日射取得が
家の住み心地に
重要な窓なので、
何でも閉じればいい
ものではありません。

では次の動画です。

▼①耐震等級3の基礎は少ない②グリットポスト基礎とは何か?③遮熱シート+発泡ウレタン=涼しくて、暖かい?
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/taishin_kiso_shanetsu/

近頃増えてきた、
階段近接巨大吹き抜け&
スキップフロアの方が
人命に関わるので、
施主は良いことばかりに
目を向けず、リスクに
目を向けた方がよいと思います、
というコメントですね。

これは本当に私も感じます。

住宅系の雑誌を見ると
吹き抜けの横に階段があったり、
複雑なスキップフロアが
あったりします。

これは正直、
すごく怖いんですよ。

構造的にアウトが出る
ケースがほとんどです。

あくまでも
私の感覚ですが、
巨大吹き抜けは
鉄骨だと良いと思います。

ただ木造だと
梁が渡っていないとか
吹き抜けの位置が
重要だったりします。

鉄骨では成立している
吹き抜けでも、
木造では構造的に成立は
しないケースがあります。

スキップフロアも
本当にやるのであれば
許容応力度計算を
ガッチリやらないと
成立しません。

私が聞いた限りだと、
巨大吹き抜けやスキップフロアを
やっている会社さんは
簡易計算ぐらいしかやってない。

壁量計算という
壁の計算だけやって、
満たしていますねで終わる
ケースが多いです。

あくまでも消費者の方が
何を気にするかによってだから
強制はできません。

あくまでも
家づくりというのは
自己責任の中でやるので、
住宅会社がプロだから、
ではなくその住宅会社を
選んだのはお客さんの
責任です。

許容応力度計算だって、
構造に詳しい専門家が
やる許容応力度計算と
ソフトを買って会社で
設計士の方がOKと言うのでは
前提条件がどうなのか
というのもあります。

当社でもソフトを
使うことはありますが、
基本的には外部の人に
お願いをします。

打ち合わせ中に
軽く構造計算をやって、
これなら耐震等級3は
いくなというアテは付けます。

アテを付けてから
次の打ち合わせに進んで、
この間取りいいですよね?と
確認を取っていきます。

そして内諾を得てから
外注で構造計算をやります。

この構造計算は
打ち合わせが終わってから
やるものではなくて、
途中で簡易的にやってから
最終的にやるものだと
思います。

打ち合わせを進めた最後に
ダメでしたというのは
全てが水の泡になりますから。

せっかく家を作るので
いろんなことをやりたいし
雑誌で見たイメージがある
というのもわかりますが、
自分の好きにはならない
こともあるということを
理解していただいた方が
良いと思います。

では次の動画です。

▼構造用合板に使ってはいけない材料がある
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/kouzou_panel_tsukawanai/

最近、自分も建設中の家が
どこの耐力面材を使っているか
みるようになりましたと。

ベニヤの家も確かにあって、
外貼り断熱でもなく、
そのまま建築が進み、
ご愁傷様です。
という気持ちになりましたと。

今は構造用合板といって
家の一番外側に貼る
耐震パネルを使うことが
多くなりました。

以前は筋交い工法が
多かったですが、
どちらがいいのか?
という話ですね。

実は計算上だけで言うと、
筋交いとパネル工法は
変わらなかったりします。

ダブル筋交いもあって
計算上は強いと判断されますが、
実際は強くないというのが
定説になってきています。

よく粘りがあると言いますが、
熊本地震みたいな連続して
強い地震が来た時には
筋交い工法は釘が飛ぶと
一気に家が崩れます。

これは実証されています。

構造用合板は地震に対して
強いこともありますが、
壁体内結露の問題があります。

構造用合板は
使う部材によっては
湿気がものすごく抜けにくい
ものがあって、ベニヤは
湿気が抜けずに壁の中で
結露を起こすケースが
あります。

またベニヤに直接
発泡ウレタンを吹いて
中でカビが生えた
ケースもあるようです。

地震に対して強いか
どうかだけを見ると
ベニヤでもいいですが、
家はそんなに単純なもの
ではありません。

他のところも
検討しながらやるものなので、
この辺りは最終的には
住宅会社さんに任せるしか
ありません。

何か使ってはいけない、
というわけではなくて、
そういう理屈も考慮しないと
いけないということを
頭の中に入れておいて
いただければと思います。