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ホーム > ブログ > YouTube > ①付加断熱工法は性能・外壁仕上・コストがポイント②外付加断熱を行うと外壁が崩れ落ちるBY元現場監督の営業マン③2.5寸柱+発泡ウレタン断熱は大丈夫か?
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 | 2022.07.28

①付加断熱工法は性能・外壁仕上・コストがポイント②外付加断熱を行うと外壁が崩れ落ちるBY元現場監督の営業マン③2.5寸柱+発泡ウレタン断熱は大丈夫か?

今回は質問コーナーです。
まずは最初の動画です。

▼①最もコスパの良い付加断熱は何か②大手ハウスメーカーの「寒い窓」対策とは
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/fuka_dannetsu_mado/

EPS断熱材について
性能は硬質ウレタンフォームや
フェノールフォームと
混同してしまっているかも
しれませんと。

EPSはビーズ法ポリスチレンフォーム、
発泡スチロールと同じような断熱材で、
性能はグラスウールと比べて
2倍ほどはないと思いますと。

このようなコメントに対して、
別の方が補足してくれました。

性能面から考えて、純粋に
XPS(押出法ポリスチレンフォーム)の
言い間違いではないかなと
思いましたと。

皆さまありがとうございます。
これは私の言っていることが
おかしいですね。

付加断熱には
いろんな方法があります。

内側にグラスウールを入れて
外側にもグラスウールを入れる
ダブルグラスウールという方法で
通気を取ることもあります。

内側がグラスウールで
外側にプラスチック系断熱材を
貼る方法もあります。

内も外も
プラスチック系断熱材に
することだってあります。

これはそれぞれに
メリット・デメリットが
ありますし、施工のしやすさもあります。
あとはコストの問題もあります。

会社さんよって
施工方法の得意・不得意が
あるので、どれがいいかを
判断するのは難しいです。

どのような組み合わせや
工法であったとしても、
最終的にはきちっとした
性能が出る形で、なおかつ
施工の間違いをしづらいとか
コストのバランスで考える
必要があると思います。

基本的に当社が付加断熱を
やる場合には、内壁の中は
硬質30倍発泡ウレタンで
スキンカットをしないように
なるべくギリギリに吹いていく
形を取っています。

30倍発泡でも多少は
スキンカットをするので、
そのくらいだったら
いいのかなという感じもします。

念のため、
長い目で見た時のことを考えて
気密シートは貼っています。

外側の付加については、
仕上げによって変わります。

湿式の塗り壁をやる場合は、
EPS系の断熱材にしないと
割れてしまいます。

EPSの場合はどうしても
熱伝導率が低くなるので、
厚みを持たせる必要があります。

ガルバや杉板を張る場合は
直接塗るわけではなくて、
胴縁を噛ませた上でやります。

固いものの場合は、
アキレスさんの
キューワンボードを使います。

キューワンボードだと
一般的なグラスウールの
倍ぐらいの性能を持っています。

これらがまぜこぜになって
話をしてしまいました。

内側の壁に
硬質発泡ウレタンを使って
外側にもプラスチック系の
断熱材を使う理由があります。

壁の厚さを
取らないようにしながら
性能を上げていくとなると、
発泡ウレタン系・プラスチック系の
断熱材は性能が上がって良い物です。

あとはコスト。コストには、
材料コストや手間のコストが
ありますよね。

グラスウールで
付加断熱をするときに
いろんなやり方がありますが、
窓周りの処理やいろんな部分で
関連するところが出てきます。

そうすると意外に
お金が掛かったりします。

またグラスウールで
付加断熱をやる時に怖いのが
雨が降って濡れてしまうと
全てが台無しになります。

屋根の付加断熱で
グラスウールを貼っていって
突然、大雨が降ってきた瞬間、
全て貼り直しになるわけです。

捨てるぐらいの勢いですからね。
これは怖いと言えば怖い。

もしグラスウールで
付加断熱をやるのであれば、
天気のいい日を見計らうとか
人数を入れてパパッと
すぐ貼るとかしないと
怖いところはあります。

もちろん
発泡スチロール系の断熱材も
濡らさない方がいいし、
当社がプラスチック系の
断熱材を使う時はなるべく
天気のいい日を選んでやりますし、
なるべく早く養生をします。

ただグラスウールと違って
濡れたとしても水切れはしますし、
外に付加した分の中に
透湿防水シートを貼っていますので、
そのまま中に入ることはありません。

そういういろんな部分で、
コストは断熱材だけじゃなくて
それに付随する窓周りの処理や
いろんなものがあったりします。

なぜ壁の中に
発泡ウレタンを吹くのかと言うと、
これには理屈があって
少し説明が難しいです。

付加断熱をする場合、
一般的な透湿防水シートと
違ってタイベックさんの
ドレインラップという
特殊なシートを貼ります。

ものすごく寒い寒冷地なら、
付加断熱のところを
基礎まで降り下げます。

基礎にはアンカーボルトが
あるので、コンクリートが
冷えるとアンカーボルトも
冷えてしまいます。

その冷えた熱によって
結露することがあるので、
結露を防止するために
アンカーの頭を発泡ウレタンで
吹いて熱橋を防ぐことをします。

そういうアンカーも含めて
発泡ウレタンで包んで
熱橋対策をするので、
そういう部分も含めると
発泡ウレタンは使い方に
よっては熱橋対策もしつつ
気密を取って壁が薄い中で
性能を上げていく分には
確かに良い物だと思います。

ただ100倍発泡は
使わない方がいいと思うし、
スキンカットもしない方が
良いです。

吹き付ける構造用合板を
一般的なベニヤ・OSB合板の
ような透湿抵抗が高いものを
使うと、後で問題が起こる
可能性もあります。

そういうところを
セットで考えながら
やっていく必要があります。

それから窓には
必ず窓枠があります。

断熱材の厚みが増えると、
窓枠からはみ出るので、
そこをどんなふうに
処理するのかも考えないと
いけません。

グラスウールの厚い物を
使うと窓枠の周りを処理するために
板金をやったり下地をやったりして
お金が掛かっていくので、
選定する断熱材も考えないと
いけないわけです。

当社はなるべく
面倒くさいことはしないで、
できればなるべく安く
ちゃんとした性能が出て、
なおかつ雨が降った時に
問題が起こりにくいように
するという考え方でやっています。

グラスウールの
付加断熱でも最近は金物を
使ってやる方法もあるので、
それだと比較的問題なく
できることもあります。

松尾先生も仰っていましたが、
もしかしたら数年後には
付加断熱はメジャーに
なっているかもしれません。

当社でも付加断熱の希望が
多くなっているのは事実です。

付加断熱は別に
悪いわけではありませんが、
お金が掛かるのは事実です。

あとはどうやって
メンテナンスをするか。
やり方もいろいろあります。

私のメルマガで
付加断熱のことを書いた際に、
そのメルマガに対して
感想をいただきました。

外付加断熱をしたいと
工務店に希望を出したら、
長いビスを打たないといけないし、
断熱材に届いているかどうか
わからないと言われましたと。

現場発泡ウレタンで、
柱は75mmと言われ、
105mmではなくビックリした
というコメントですね。

一般的な柱は
105mmがメジャーです。

耐震的には
105mmも120mmも
耐震計算は変わらないので、
柱の太さだけで耐震性能が
変わるわけではありません。

本数やバランスで
変わってきますからね。

ただ75mmはちょっと・・・。
細い柱をたくさん入れて
バランスを取るのでしょうか。

グラスウールに
75mmは確かないはずですし、
75mmの壁の中に
スキンカットをしないように
発泡ウレタンを吹いたら
3cmぐらいにしかならないでしょう。

長いビスは断熱材に
届いているかわからないとの
ことですが、そんなことは
ありません。

必ず間柱という柱があって、
大体455mmピッチと
決まっているので、
そこを狙って打てばいいはずです。

付加する断熱の厚さがあって、
何cm打ち込むかを逆算すれば
届いているかどうかもわかるはずです。

届いているかどうか
わからないというのは
あり得ない話ですね。

付加断熱に使う断熱材は、
そんなに重い物ではありません。

例えば壁掛けテレビは
すごい重量ですよね。

柱に金物を打って、
何十kgもあるテレビを
壁にかけるわけですが、
テレビがしっかりかかるように
何cmのビスを打ち込みなさい
という指示があるはずです。

これだけの荷重がかかるから、
釘の太さが何cmで、
釘の太さが何cmで、
専用の釘を使ってやるわけです。

そういうことをしないと
剥がれてしまうので、
付加断熱否定派は
やりたくないのでしょう。

そもそも75mmの柱に
発泡ウレタンは
やめろと言いたいですが。

みなさんの参考になれば幸いです。