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 | 2022.09.16

超高性能住宅は除湿しにくい

今回は私のメルマガに
いただいた感想を元に
お話をしたいと思います。

そのときのメルマガの内容は、
日射遮蔽の効果について
解説した内容でした。

日射遮蔽は、例えば
夏場の暑さをカットするために
軒を出して日陰を作る、
というようなことです。

これについて私は、
軒を出して日陰にすれば
それだけで本当に日射遮蔽に
なるのか疑問に思っていました。

当社は2階に掃き出し窓を
付けることが多いです。

そこにアウターシェードを
付けますし、軒も1mぐらいは
出して日陰をつくっています。

太陽の向きが真南ではない
家もあるので、軒だけでは
防ぎきれないという理由で
アウターシェードを付けています。

室内側のガラスの表面温度は、
日陰だけで日射をカットするとき、
アウターシェードを付けたとき、
ハニカムブラインドだけのとき、
ハニカムブラインドと
アウターシェードをダブルで
付けた時ですごく変わります。

それを動画にして
メルマガで配信させていただいたら、
意外に反響がありました。

さて高気密・高断熱の家にも、
超高性能住宅というのがあります。

要は付加断熱をして、
一般的な高性能住宅よりも
さらに上の性能を持った家です。

さらに、南の窓は小さくして
場所によってはFIX窓にして
さらに気密も取るような家にすれば
熱損失も減って良いと考える人は
住宅会社さんの中にもいるでしょう。

ただ南側の窓を小さくすると、
日射取得が減りますので
冬は寒くなってしまいます。

熱の損失を考えると良いですが、
それ以上に日射を取得することが
大事なのはみなさんもおわかりだと
思います。

ただし夏に関して言えば、
窓は小さい方がいいですよね。

壁を多くして、
その壁の中に断熱材を入れた方が
エアコンの効きも良いし、
なおかつ付加断熱をすれば
余計にエアコンの効きが
良くなりますからね。

暑さを考えるなら
そっちの方がいいと
一般的には考えると思います。

ただ、
これには問題があると
メルマガで書いたところ、
感想をいただきました。

高性能にすればするほど、
除湿がうまくできないことを
初めてしりましたと。

確かに、高性能住宅を
つくっている住宅会社さんの
見学会へいったときに、
梅雨時期の湿気が不快に
感じたことがありました、
というコメントです。

超高性能住宅で
エアコンを吹くと、
確かにエアコンの効きは
ものすごくいいです。

余計な熱を入れないわけですから
エアコンの効きは良くなります。

ただ効きは良くなりますが、
他の問題が出てきます。

夏は温度が高いですよね。
それから湿度も高いです。

この中でエアコンを回すと、
設定した温度になって
エアコンが止まると
湿度も下げられなくなります。

空気中に含まれる水蒸気は
飽和水蒸気量という計算があって、
温度が高ければ高いほど空気中の
水分が含められるという特性が
あります。

温度が下がると空気中に含まれる
水分が少なくなるという特性ですね。

▼室内にウイルスを拡散させない条件とは?

室内にウイルスを拡散させない条件とは?

さてエアコンがものすごく
効きやすい状況の中で、
エアコンを付けるとすぐに
温度が下がります。

温度は下がりますが、
空気中の水分はまだ飛んでいない
状態なので、残っています。

水分はどこも行きようが
ないので、部屋の中に閉じ込められて、
不快に感じるというわけです。

ではどうするかと言うと、
再熱除湿エアコンを使うとか、
それを擬似的にやるような
方法もあります。

床下エアコンと小屋裏エアコンを
同時に使って、再熱除湿みたいな
ことをやる方法ですね。
でもこれはなかなか難しいです。

ではどうするかと言うと、
夏でもある程度は窓から熱を
入れてあげるわけです。

熱を入れることで
湿気を飛ばす効果が
高まりますからね。

もちろん入れすぎると
温度が上がってしまうので、
難しいところもあります。

そこで便利なのでが
ハニカムブラインドです。

夏の日射を入れて
湿気を飛ばしながら、
中の冷房の熱を外に
逃がさないということも
できたりします。

なかなか言葉では
伝わりにくいかもしれませんが、
そういうものだと思ってください。

これから高性能住宅は
どんどんできてくるでしょう。

その時に、
こういうことが本当に
起こってくる可能性があります。

あまり本質的な
勉強をされていない方は、
高性能住宅というだけで
引っ掛かるかもしれません。

この辺りは気を付けた方が
良いと思います。