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ホーム > ブログ > YouTube > ①家づくり動画の正しい見方②遮熱シートの実験は正しいのか?③遮熱シート有り無しの温度差は?④断熱材の吸音実験や調湿実験は現実的ではない
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 | 2021.09.10

①家づくり動画の正しい見方②遮熱シートの実験は正しいのか?③遮熱シート有り無しの温度差は?④断熱材の吸音実験や調湿実験は現実的ではない

今回は質問コーナーです。

最近、
コメントをみなさんに書いて
いただく時に感じるところが
あります。

いただいたコメントを読んだ時に、
動画をきちんと観ていない方が
意外に多いという気がします。

動画で話している内容が
10だとすると3か4ぐらいしか
観てないのかな?と。

もっと言うと、
大事なところを見落として
いるんじゃないのかな?と
思うところがあります。

人間は基本的にラクが
好きな動物です。

つまり、動画を観ても
自分の好きな動画ばかりを
観ている人は多いと思います。

動画を観たとしても、
自分が響くフレーズとか、
そこだけを常にかいつまんで
観ているので、大事なところが
抜けてしまう人は意外に
多いと思います。

大事な所というのは、
注意深く観て、その後に
自分で考える事をしないと
勉強と同じで定着しないし
本当のところはわからないと
思います。

だからと言って、
私のYouTubeをしっかりと
観ろと言っているわけでは
ありません。

ちゃんと全てを
観てもらいたいのです。

私が言うのも偉そうで
申し訳ないのですが、
小さいことを大きく言う人は
YouTuberの中にいます。

そんなにそこを強く言って
どうなるの?こっちも大事じゃない?
と感じることがあります。

この辺りは消費者の方も
情報がたくさんあって大変だとは
思います。

ただだからこそ、その情報を
取捨選択することが大事で、
しっかりと読み込んで
理解しないといけません。

趣味として観るなら良いですが、
ちゃんとした家をつくりたいと
勉強したいと思って観るのなら、
観る動画はある程度は
限定された方がいいと思うし、
せっかくならその動画をしっかりと
読み込むことをされた方が
私はいいと思います。

前振りが長かったですが、
本題に入ります。

まずはこの動画です。

▼①断熱工事は完璧でなくても良い?②遮熱シートを貼れば涼しくなる③エクセルシャノンにアウターシェードを付ける方法
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/dannetsu_syanetsu_suzushii/

遮熱シートの効果について
ご質問をいただきました。

動画で言っている
ほとんど効果がないというのは
具体的に何℃ほどの差でしょうか?と。

ある住宅会社の見学会で
遮熱シートの実演をしていたのですが、
触った感触では確かに遮熱シートの
有無で差が感じられたように
覚えていますと。

効果がないことは
具体的にどのように
実証されているのでしょうか?
というご質問でした。

まさしくこの見学会が
当てはまっちゃいます。

実験というのは、
白熱球の前に放射温度計なりを
置いて手をかざすとかでしょう。

同じ条件のもとで、
遮熱シートを貼った時と
何も貼らないで手を当てた時に、
前者の方が涼しく感じたという
お話だと思います。

これは確かに涼しく感じます。
遮熱シートで反射しますからね。

ただ家ってそのような
構成になっていますか?
という話です。

家には通気層があって、
さらに外壁があるはずです。

その場合ではどうなるか?
という話ですね。

恐らく遮熱シートを貼ったまま
お引渡しをする家はないですよね。

このような実験をする方は多いです。

恐らくですが、遮熱シートを
販売しているメーカーさんが
こういう実験方法を考えたのでしょう。

さてどのくらいの温度差が出るか?
ですが、0.5℃ぐらいという結果が
出ています。

日本建築学会という公式なところが
11年ぐらい前にやっています。

日本建築学会の実験が
100%合っているかは定かではないですが、
実験の結果を見る限りは効果はないだろう
と思います。理論的に考えてもね。

ちなみに11年前なので、
高断熱化が進んだ今なら、
0.5℃もないかもしれません。

ちなみに実測をしている方もいます。
相羽建設という会社さんが、
遮熱シートの有無を実物の家で
測定されたようです。

結論としては、
効果は見られなかったと。

学会でも同じなので、
多分正しいのかなと思います。

百歩譲って、
全く断熱材が入ってない家なら
遮熱シートを貼ることによって
多少は涼しくなる効果はあると
思います。反射するからね。

材料メーカーさんの実験って、
その材料がいかにも効果があるように
見せる実験が多いです。

とある断熱材には
吸音性能があるといって、
断熱材を詰めた四角い箱に
音が鳴るものを入れて
実験するものがあります。

よく考えるとわかりますが、
気密の良い小さい箱の中で、
しかも窓もありません。

そこに音を入れて
完全に遮断するんだから、
吸音しているように見えます。

他にも調湿性能がある材料を
水を入れたコップと一緒に
四角い箱の中に入れて、
湿度を測る実験もあります。

いずれもそんなに小さい箱の
家はありませんし、箱に対して
入っている物の容積比率が
おかしいです。

家に例えたら
ものすごく大きいものが
家の中に入ってることに
なってしまいます。

実験というのは、
非現実的なことをやっている
ことが多いです。

材料メーカーさんは
もう少しモラルを持った方が
いいという気もします。

みなさんもどうか
お気をつけください。