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ホーム > ブログ > YouTube > ①3階建てに瓦屋根は使えないのか?②ランニングコスト削減だけを考えてもダメ③風呂の湿気を加湿に使っても大丈夫?
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 | 2022.08.27

①3階建てに瓦屋根は使えないのか?②ランニングコスト削減だけを考えてもダメ③風呂の湿気を加湿に使っても大丈夫?

今回は質問コーナーです。
まずは最初の動画です。

▼①セルロースファイバーを使えば気密が取れる?②太陽光発電は「キャッチ工法」を勧める理由
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/cellulose_kimitsu_taiyou/

自分が今依頼している
ハウスメーカーでは
セルロースはあまり
やったことがなく、
どれくらいの量と、
品質の物をいれたいのか
指定して欲しいと言われましたと。

調べていくと
セルロースファイバーには
乾式と湿式の2種類が
あるそうですが、
御社では何をお使いに
なっていますか?
というご質問です。

まず、やったことがない
会社に依頼するのは
止めた方がいいです。

量と物を素人に投げるのは
そもそもおかしな話ですね。

建築以外のことなら
私もお客様にお願いします。

例えば以前に、
ベッド工事でどうやって
付けたらいいのか調べてくれと
言われたことがありました。

ただ申し訳ないですが、
私はその専門家ではないし、
付ける物がどのくらいの
荷重の物かもわからないし、
取り付け方法は私もわかりません。

建築的に私が
精査するのはできますが、
それを全部私がやるのは
本来はおかしいですよね。

まずそこに
違和感を感じました。

次に乾式と湿式ですが、
基本的に湿式はあまり
使いません。

湿式は隅々まで
行きにくいので、
熱欠損が起こりやすいです。

住宅に関して言えば、
ちゃんとシートを張って
乾式でやるしかないと思います。

セルロースファイバーは、
材料を製紙メーカーから買って、
それを断熱材として
販売しているような構造です。

そんなに高度な製法を
している物じゃないし、
もっと言うと当社でも
製造することができます。

昔、そのような営業を
掛けられたことがありました。

機械を買って、
ガチガチに固めたような
新聞紙みたいものを
機械で分散して、
ホウ酸とかを添加して、
ベルトコンベアみたいものから
流れてきてはいできました、
みたいな感じです。

それを現場で使えば
確かにコストは安くなります。

ただマイナス面は、
セルロースファイバー以外の
断熱材を使えなくなることです。

早くコストをペイしたいので、
お客さんがより高断熱化を
求めてきても、
セルロースファイバーしか
使えないことになります。

セルロースファイバー単体は
そんなに性能がいいものでは
ないですからね。

そうなると単純に厚みで
カバーすることになりますが、
壁を200mm・300mmにしたら
すごいコストになってしまいます。

当社は屋根が300mmの
セルロースファイバーですが、
例えば500mmにすると
窓に当たるぐらいになります。

コストを下げるために
やったはずが、逆に首を絞める
場合もあるわけです。
なかなか難しいですね。

それから依頼された
ハウスメーカーでは屋根の仕上げが
瓦かコロニアルを選択できるそうです。

3階建てで瓦は危ないので
コロニアルになりそうです、
というコメントですね。

まず3階建てでも
瓦にすることはできます。

瓦は重い屋根になるから、
ちゃんとした構造計算を
すればいいだけの話です。

あと、コロニアルは
絶対に使わない方がいいです。

メンテコストが
本当にかかってきます。

3階建てでコロニアルにしたときに、
それをメンテすると言ったら
3階分の足場を組むことになります。

下手するとコロニアルの塗装代よりも
足場代が掛かってしまいます。

なのでやっぱりガルバがいいでしょう。

ガルバだと熱くなったり
音がしちゃったりするので、
それらを解決する工法を
しないといけません。

とにかくコロニアルは
止めた方がいいですね。

では次です。
同じ動画へのコメントですね。

将来のメンテコストのことまで
考えておりませんでしたので、
とても参考になりました、という
コメントです。

私が思うに、
ランニングコストばかり気にして
メンテコストを気にしない方が
すごく多い印象です。

高気密・高断熱にして、
太陽光発電を付けて、
窓も樹脂窓にして、
日射遮蔽・日射取得して、
ランニングコストを下げると。

これ自体は住み心地が良くて
本当に良いことです。

ただ外壁はサイディングで
屋根はコロニアル、
特殊な空調システムに
床に埋まっているような
一種換気などなど、
ああいうものは性能が
確かにいいと思うし、
使っては悪いと私も
言いませんが、
後でメンテコストが
すごくかかるのはありえます。

せっかく高気密・高断熱で
太陽光を付けて年間の光熱費を
10万円削減したのに、15年後に
サイディングとガルバを塗ったら
200万円かかった、ということが
あるわけです。

そう考えると
ランニングコストとともに
メンテナンスコストを
下げたほうがいいし、ましてや
若い方であれば40〜50年と
住むのが普通だと思います。

なるべくお金が掛からない
ような物を使って、
後で掛からないように
する方が気分がいいかどうか。

それとも先に安く買って、
後から100万円・150万円を
定期的に払った方が
気分がいいのかどうかという
これはその人の考え方です。

良い・悪いはないし、
価値観の問題もあります。
みなさんも参考にしてください。

では次です。

▼①野地板が呼吸するから通気層はいらない?②お風呂の湿気を使えば加湿器はいらない?
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/nojiita_kokyuu_kashitsu/

お風呂の湿気を室内に展開する手法は、
高性能住宅を推している派の中にも
おすすめしている人がいるみたいですが、
本当に大丈夫なのか不安です、
というコメントです。

私もお客さんに
お風呂のドアを開けっ放しにして
お風呂の湯気で加湿することを
助言することはあります。

ただお風呂のフタを開けて
バンバン湿気を出すみたいな
ことまでは言っていませんし、
人間が石鹸でカラダを洗った
湯気を入れるのはどうなの?
とも思います。

お風呂の外には
換気扇のダクトカバーが
ありますが、その下は
すごく汚れます。

おそらく人間の油脂や
シャンプー等の油です。

仮にダイニングで
美味しい料理を食べながら
その油を含む湯気がきていたら
嫌な感じはしませんか?

もちろん、
夏場の利用はアウトです。

冬であっても、
気密や断熱がしっかりしていない
家のなかで湯気をもってくると、
その湿気が屋根で冷やされて
結露なんかしたら目も当てられ
なくなります。

こういう一般的じゃないことを
やる場合は、条件を考えてやらないと
私はちょっと怖いと思います。

「お天井部分の壁を無くして
空間を室内と繋げているもの」や、
「ダクトを室内に繋げて、
排気先を外or室内で選べるように
したもの」などもありました、
というコメントもありました。

いろんなことを
やられる方がいますが、
原理原則は変えられるもの
ではありません。

そこはくれぐれも
注意した方がいいし、
もしそういうことを
やりたいようであれば、
理論的に客観的に
解説できた上でやられる
ことをオススメします。