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ホーム > ブログ > YouTube > ①屋根断熱に最適な断熱材は? ②室内がカラッとする断熱材がある? ③アクアフォーム施工時の注意点 ④棟換気と屋根通気は違う
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 | 2021.02.20

①屋根断熱に最適な断熱材は? ②室内がカラッとする断熱材がある? ③アクアフォーム施工時の注意点 ④棟換気と屋根通気は違う

今回も質問コーナーです。
まずひとつ目の動画です。

▼セルロースファイバーの長所と短所を解説しました
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/cellulose_fiber_kaisetsu/

セルロースファイバーを屋根に
使う理由は断熱欠損が少ないからと
仰っていましたが、繊維系よりも
断熱ボードや吹き付けなどの
剛体の方が変形しないので
断熱欠損は少ないと思うのですが
使わない理由があるのでしょうか?
というご質問をいただきました。

まずセルロースファイバーの
調湿性能ですが、私が考えるに
断熱材は調湿させるものじゃ
ないと思っています。

セルロースファイバーの中に
水分が入っちゃったときに、
セルロースファイバーが
一瞬それを吸ってくれて
なんとか難をしのいでくれる
考え方はいいと思います。

ただ積極的に
セルロースファイバーに
水分を吸わせて調湿させるのは
違うと思います。

断熱材というのは
水分を含まない方が性能は
良いからです。

実験では湿度0%の状態で
断熱性能を指し示しているので、
当然、水分を含めば含むほど
熱伝導率も悪くなります。

だから乾燥してる方がいい
という理屈です。

ではなぜ私が
繊維系の断熱材や
プラスチック系の断熱材を
使わずに屋根に
セルロースファイバーを
使っているのか。

他の動画でも
解説をしています。

▼熱容量の大きい断熱材を使用するメリット
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/netsuyoryo_dannetsuzai/

セルロースファイバーの長所は
吹き込むので隅々まで入って
断熱欠損が少なくなりやすい
ところです。

それから熱容量が高いところです。
熱を自分でため込んで中に
侵入させない性質があります。

屋根はものすごく熱いので、
その熱を断熱材が自分で
ため込んでくれて出してくれたら
ものすごくいいことだと思います。

私も過去に屋根断熱を
高性能グラスウールで
やったことがありますが、
どうにも入れにくかったです。

セルロースファイバーは
高性能グラスウールに比べると
熱伝導率が悪いですが、
その分を厚みでカバーします。

厚みでカバーして、
隅々まで入れることができて、
なおかつ熱容量が高いので、
セルロースファイバーは
いいものじゃないのかなと
思って使ってみました。

実際に屋根裏の温度を
測定してみると、とんでもなく
セルロースファイバーの数値が
いいわけではないですが、
熱的に良かったんですよね。

なので当社では屋根に
セルロースファイバーを
使っているところです。

別の方のコメントで、
セルロースファイバーを
使っている友人の家へ
行くたびに、梅雨の時期でも
エアコン一台でカラッと
していると仰っています。

これは
セルロースファイバーの
効果よりもエアコンが
よく効いていんだと思います。

当社のモデルハウスは
壁から屋根まで
セルロースファイバーで
つくっています。

うちのお客さんの家は天井だけ
セルロースファイバーで
壁は高性能グラスウールで
やっていますが、同じように
エアコン一台で測定すると、
正直そんなに違いはありません。

小屋裏エアコンが
間取りにぴったりと合って、
うまく動いてくれている
お家の方が湿度は下がってきます。

この方を否定してるわけじゃ
ありませんが、あえて言うと、
この断熱材を使うとカラッと
するというのは違うと思います。

それよりも建物の熱の入り方に
よって中の湿度感は変わりますし、
エアコンの効き方によっても
湿度が変わりますから。

では次です。

▼セルロースファイバーの長所と短所を解説しました
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/cellulose_fiber_kaisetsu/

また同じ動画に
コメントをいただきました。

以下の構成で
壁体内結露対策は
問題ないでしょうか?
というご質問です。

サイディング
透湿防水シート
アクアフォーム80mm
石膏ボード

↓これを以下に変更

サイディング
透湿防水シート+ブチルテープ
アクアフォーム105mm
(スキンカット)
防湿気密シート
石膏ボード

こんな構成だそうです。

恐らくもっと
高断熱にしたいから
アクアフォームを105mmに
されたんだと思います。

アクアフォームは
吹き付け断熱ですね。

これは105mmの壁に
105mmで膨らませるのは
ほぼ無理なんですよ。

105mmの厚さの中に
入れたとしたら、
70〜80mmぐらいが
平均値の限界です。

これは正しい施工を
したときにこうなります。

105mmぴったりにするなら、
スキンカットをします。

ただこのスキンカットは
問題が起こってしまいます。
別の動画で解説しています。

▼「発泡ウレタン断熱材」を使用するときに気を付けるポイント
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/urethane_dannetsuzai/

▼スキンカットは本当に大丈夫?
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/skin_cut_ok/

この方は
防湿気密層を貼ってるので
大きな問題はないと思いますが、
別の問題があると思います。

透湿防水シートに
直接アクアフォームを
吹いているところです。

このシートに
アクアフォームを吹いて
仮にピンと張ったとしても
このシートが膨らんでしまう
ことがあります。

通気層が流れなくなる
原因にもなります。

アクアフォームの接着剤が
どういものかわかりませんが、
場合によっては透湿防水シートの
成分を傷めちゃうかもしれません。

一般的にアクアフォームを
吹く場合は透湿防水シートに
吹くのではなく構造用合板を
貼って膨らまないように
吹くのが基本原則です。

耐震的なことを考えても、
透湿防水シートへの劣化の
影響を考えたとしても、
直接吹くのは
よろしくないと思います。

では次の動画です。

▼セルロースファイバーの長所と短所を解説しました
https://www.kosodate-sekkei.co.jp/blog/cellulose_fiber_kaisetsu/

屋根通気工法はどうですか?
率直なご意見お願いします。
というコメントです。

まず棟換気というのは、
棟のてっぺんから
換気をすることです。

屋根通気は、
屋根を二重につくって、
間に空気を入れて棟換気の
ように抜いていくという
考え方です。

この屋根通気は
夏の暑さ対策に対して
ものすごく有効なのと、
野地板の劣化を考えると
ものすごく有効な方法です。

屋根は夏は熱いし、
冬は放射冷却で
寒くなったりすることもあって
一番傷む部分です。

そこを長持ちさせるなら、
屋根通気はほぼ必須かなと
思います。

屋根通気は当社みたいに
二重で屋根を葺かなくても
通気するような金物もあります。

そのあたりはご検討されてる
住宅会社さんに相談されるのも
良いと思います。

今回は以上です。