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ホーム > ブログ > YouTube > 断熱等級4(最高等級)は完全な時代遅れ
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 | 2019.09.14

断熱等級4(最高等級)は完全な時代遅れ

今回は
断熱等級4(最高等級)という
基準がありますが、それが
凄いのかどうかというのを
説明させていただきます。

断熱等級4って、
大手ハウスメーカーさんの
ホームページにも書いてありますし
住宅会社さんのチラシなんかにも
当社の断熱性能は最高等級です
と書いているのを見た事があります。

最高等級と書いてあるんだから、
凄いんだろうと思います。

そもそも断熱等級4というのは
国が決めている数値です。

住宅会社さんが
勝手に決めてるんじゃなくて、
ちゃんと公式なものです。

ちなみにこれを
Ua値で言うと0.87という
数値なんですね。

昔はこれをUa値じゃなくて
Q値で言ってたんですね。
Q値の時は2.7という数字でした。

要は断熱等級4は
Ua値が0.87、Q値で言うと2.7
という数値でした。

一応そういう
数値なんだと思って下さい。

じゃあこの数値が
本当に最高かどうかというのを
私なりに解説します。

今はQ値って
使ってませんからね。
国としてね。

そもそもこの
断熱等級4の基準というのは
いつ頃にできた基準なのか
というと平成11年なんです。
今から20年前です。

平成12年の
次世代省エネ等級という
数値基準がありました。

その時が実はQ値2.7でした。

それが20年経っても
Ua値という風に表示の仕方が
変わっただけです。

それを最高等級と言うのは、
私はどうなのかと思います。

なぜかと言うと、
平成11年から令和元年の
20年間の間に、当然
気候変動が凄いじゃないですか。

地球温暖化も進んでいます。
エネルギーコストもこの20年間で
随分上がっています。

世の中も家のつくり方が
変わっていると思います。

C値についてもQ値についても、
色んなものが変わっています。

これだけ20年という時間をかけて
世の中は変わっているのに、
未だに国の基準は平成11年を
引きずってやっています。

ここが私としては
最高という言葉は使えないんじゃ
ないかなと思っています。

あともう一つ。
今はUa値、昔はQ値。
性能としてはイコールです。

Q値とUa値の違うところは、
Ua値は換気計算をしないところです。
換気による損失ですね。

家は室内を換気をしないと
室内の汚れが外に出ないので
換気をしますが、熱を捨てちゃう
ことになります。

換気による熱の損失です。

係数によりますが、
場合によっては20%ぐらい
熱の損失を起こしてしまいます。

Q値は20%を捨てる前提で
計算をします。

Ua値はこの換気による損失
というのは計算しません。

そうなると逆に、
平成11年の時よりも今のUa値の方が
数値が甘くなってるとも言えます。

損失を計算しないですから、
そうなるとわかりますよね。

20年経っているのに、
逆に劣化してるという事にも
なり得るんですよね。

皮肉っぽくなりますが、
大きなハウスメーカーさんが
最高等級という風に表示するのは
私の中ではものすごく違和感があります。

何度も言いますが、
これだけ世の中が変わって
気候変動も起きていて
エネルギーコストも上がっています。

こういう最高という言葉もいいですが、
その裏にあるこういう数値というものを
ちゃんと理解しないと騙されることを
覚えておいてください。