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ホーム > ブログ > YouTube > ①ダイライトを貼れば気密は上がるか?②塗り壁で調湿性能を高めるには?③外壁を塗り壁にすれば通気層はいらない?④換気と断熱はどちらが大事?
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 | 2021.05.25

①ダイライトを貼れば気密は上がるか?②塗り壁で調湿性能を高めるには?③外壁を塗り壁にすれば通気層はいらない?④換気と断熱はどちらが大事?

今回は質問コーナーです。
まず1つ目の動画です。

▼①ヴェントサンのメンテナンス方法 ②3種換気はCO2濃度が高まるか? ③軟質系発泡ウレタンは危ないか? ④エコカラット使用時の注意点 ⑤珪藻土の適正使用量とは

①ヴェントサンのメンテナンス方法 ②3種換気はCO2濃度が高まるか? ③軟質系発泡ウレタンは危ないか? ④エコカラット使用時の注意点 ⑤珪藻土の適正使用量とは

このようなコメントを
いただきました。

内壁は塗り壁で、
ハイクリンボード・
ウレタンフォーム・ダイライト・
透湿防水シート・外壁塗り壁
という壁構成ですと。

透湿抵抗値の低いものが
多いのですが、通気層がなく、
防湿気密シートも使用しない
ことによる結露の可能性や
気密の性能の低下が考えられ
ないでしょうか?という
ご質問です。

通気層がないとのことなので、
仮に湿気が入ったとしても
外に出ないよねという話です。

確かに出ないですね。
通気がありませんからね。

それからダイライトは
湿気を通しにくいと
言われているものなので、
ここで溜まっちゃう可能性も
あります。

ただ中が塗り壁なので、
これが湿気を吸ってくれる
かもしれないと期待されています。

気密性の低下ですが、
この構成の場合は
ダイライトで取るしかないと
思います。

内側に気密シートを
貼っていませんから、
このダイライトが
どのような施工をしていて
気密を取っているのか、
というところがポイントです。

単純にダイライトを
留めただけで気密は
高まりますが、気密性能が
すごく上がることはないです。

当社でも外側の
構造用合板で気密を取りながら、
内側の気密シートでも取ります。

これは会社の考え方なので
なんとも言えませんが、
ダイライトを貼っただけでは
気密性を高まらないかなと。

また通気層がないので、
壁体内結露の問題があります。

ウレタンフォームが
硬質系か軟質系かですが、
例えば 100倍発泡の軟質系なら
湿気を含みやすくなります。

もしそれを使っていて、
湿気が仮に入ったとしたら
ちょっと怖いかなという
感じはします。

硬質系の30倍ウレタンなら
湿気が入らないので、
何を使っているのかによって
考え方は変わってきます。

それから内側の塗り壁で
ある程度の調湿はできると
考えられていますが、
この塗り壁も何を使うかで
変わってきます。

これについては
他の動画で解説しました。

▼珪藻土と漆喰はどちらがいい?

珪藻土と漆喰はどちらがいい?

塗り壁には
珪藻土や漆喰といった
代表的なものがあります。

この調湿性能も
倍以上は違うケースが多いので、
漆喰を塗って調湿効果を
高めるのはあまり考えない方が
良いです。

そもそも漆喰は
調湿材とは呼ばれていないので、
塗り壁で調湿性能を高めたいなら
珪藻土を使います。

ただこの珪藻土も
中に入っている珪藻土の量で
調湿性能が全然違います。

珪藻土風建材と言うのもあって、
調湿性能は本当に低いです。

それからお客さん自身が
簡単に塗れるような珪藻土は
素人でも塗れるように
作られているので、比較的、
劣化が早いです。

やはり最終的に私が思うのは、
通気層を取った方が良いです。

ちゃんと空気層を取って、
そこに空気を流すことで
湿気を処理するものであって、
建材などで吸い取るのは
できなくはないかも
しれませんが、一歩間違えると
怖いことかなと思うし、
そんなにうまく吸ってくれるかな
というのもあります。

なので基本的には
通気層はあった方が
良いと思います。

では次の動画です。

▼平屋の長所・短所を解説します

平屋の長所・短所を解説します

このようなコメントです。

地元の工務店で
性能計算をしたところ、
UA値0.26、
Q値1.45でしたと。

第三種換気なので
Q値が少し高いですが、
そのまま建てるか
壁の付加断熱するか、
第一種換気の熱交換型にして
Q値を下げた方がいいのか?
というご質問でした。

これは正直、難しいです。

どこに建てるか、
という問題もあるので
一概には言えません。

あくまでも
私の経験や考え方として
換気と断熱はどちらが重要か
と言えば断熱です。

そこそこの断熱性能の家に
一種換気を付けても、
断熱の方で損失しているので
一種換気ぐらいで
補えることはないです。

それから一種換気が
ちゃんと機能するためには、
入るところと出るところが
明確にしないとダメです。

例えば冬に、
家の中は20℃、
外は0℃だったとします。

熱交換率が90%だとすると、
18℃に暖められた空気を
中に入れるので、家の中の
環境が悪くならないというのが
熱交換型です。

これは家自体の気密が高くて、
きちんとそこで熱の出入りを
しているという前提です。

気密の悪い家で、
あらゆるところに
隙間があったとします。

一生懸命に熱交換をしても、
隙間から0℃の空気が入ると
90%になっていないという
ことになるわけです。

よくC値を1.0以下に
すると言いますが、
劣化を考えると0.5ぐらいに
しておく方が良いです。

換気をすることで
熱損失が起こりますが、
それを防ぐためには
前提条件があるということです。

あとは断熱による損失です。

壁の面積は大きいので、
付加断熱などしっかりした
上でさらに予算があれば
換気も考慮するという方が、
トータルとしては体感的にも
よくなるし、ランニングコストも
下がると思います。

ぜひ参考にしてください。